鉄道ホビダス

江若鉄道C11のこと。

 C11-1.jpg
東武鉄道南栗橋車両管区に搬入された元江若鉄道→雄別鉄道→釧路開発埠頭C111。これから2020年冬の復活に向けて復元作業が開始されることになる。 2018.11.14 P:RM

 東武鉄道が復元を目指す2輌目のC11が、南栗橋車両管区に搬入された。このC11は、元を辿ると江若鉄道の所有機であったことはすでにご存知と思う。
 この個体について、公文書の記録を辿ってみると、江若鉄道では昭和22年1月21日付けで「蒸気機関車購入認可」を申請している。この申請書には「省C11形」として「帝国燃料工業」(宇部油化工業の後身である帝国燃料興業であろう)から購入する個体と、日本車輌で新製する個体が記されている。前者は日立製作所製番1648、後の江若鉄道「ひら」=C112であり、後者が日本車輌(本店)製番1473、後の江若鉄道「ひえい」=C111、つまり今回東武鉄道に搬入された個体である。
 追って2月4日受付の「蒸気機関車購入について」では、備考として「日本車輌株式会社から購入の1輌は運輸省所有として昭和21年度に新造計画されたものである」と記している。つまり、完成時から私鉄機ではあるものの、同じ日車製で昭和21年度完成の省C11 327~381と同じグループの1輌ということになろう。
 なお、申請の際の理由書には、近年客貨が増大していること、現有の機関車がいずれも小型で牽引力が弱くかつ老朽であること、そして進駐軍指令の輸送量が日毎に増加しているため省からの借用機で対応していることを示し、機関車購入の必要性を説いている。この2輌の「省C11形」の認可は昭和22年6月11日であった。
C11-2.jpg
サイドから見る。運転室や炭庫、煙突などは外されて搬入された。 2018.11.14 P:RM

 また、このC11入線に際して、江若鉄道では特別設計許可を受けているが、この申請書(昭和22年5月30日)の記号番号欄には、旧帝国燃料機が「C11、ひら」、新製機が「C11、ひえい」と記されおり、「1」「2」といった号機を示す数字は書かれていない。順番も認可書類と同じく、後の「2」である「ひら」が1行目、「1」である「ひえい」が2行目となっている。これら「ひらがな番号」の2輌は、どの時点からC112・111となったのだろうか。

 さて、1957(昭和32)年の渡道以来、61年ぶりに本州の線路に乗った元江若鉄道「ひえい」→C111、東武鉄道での記号番号はまだ未定とのことである。2020年冬に予定される復活の際、どのようなナンバープレートを付けて姿を現すのか、今から楽しみである。
C11-3.jpg
別に搬入された煙突やドーム、奥に運転室が見える。 2018.11.14 P:RM

このweb上のすべての画像は個人でお楽しみになる以外の使用はできません。

ホビダス・マーケット新着MORE

  • 俺がイル
ネコ・パブリッシングCopyright © 2005-2018 NEKO PUBLISHING CO.,LTD. All right reserved.