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『東野鉄道開通100周年』記念展

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会場で販売されている図録『写真集 東野鉄道の時代』(1部700円/64ページ)。2011年に開催された企画展の後にまとめられたもので、現在は3刷と版を重ねている。開業から撤去までの多数の写真とともに詳細な年表、そして解説を収録している。

pos.jpg 那珂川をめぐる私鉄に関するもう一つの企画展が、栃木県大田原市の那須与一伝承館で開催されている『東野鉄道開通100周年』の記念展です。
 東野鉄道は東北本線西那須野から那須野が原を東へ、大田原、そして那珂川沿いの黒羽まで13.1kmを結んだ路線で、1918(大正7)年に開業しました。さらに東野鉄道は県を越えて茨城県の大子町を目指し、1924(大正13)年には黒羽~那須小川間11.3kmが開業しますが、昭和恐慌の影響もあってこの計画は中止となり、黒羽~那須小川間は早くも1939(昭和14)年に廃止されました。
 東北本線のルートから外れた奥州街道の宿場町・大田原、そして那須野が原南部の足として、戦中・戦後を通じて活躍したこの鉄道ですが、経営は終始決して楽ではなかったようです。他の多くの私鉄と同様、1960年代に入るとバス転換が取り沙汰されるようになり、1966(昭和41)年9月には大田原-中田原間の蛇尾川橋梁が台風被害を受けたことから翌年まで不通となりました。この時は復旧したものの、その復旧費用も廃止への大きなきっかけとなったようです。廃止は「ヨン・サン・トオ」の2か月後、1968(昭和43)年12月のことでした。

kiha.jpg 今回の記念展は、今年、東野鉄道が開業から100年を迎えることを記念して開催されているもので、現役当時を記録した多くの写真はもちろん、延伸予定区間の図面などを含む多くの貴重な資料なども展示されており、ローカル私鉄ファンには大変興味深い内容となっています。
 会期は6月24日まで(第2・4月曜日休館)。会場の那須与一伝承館へは、東北本線西那須野駅から東野交通黒羽線(五峰の湯行)で八幡神社前下車(約40分)徒歩5分、もしくは東北新幹線那須塩原駅から大田原市営バス道の駅行で終点下車(約50分)です。廃線跡めぐりも兼ねて訪ねてみてはいかがでしょうか。

会場入口には大田原駅とキハ500形(元南武鉄道←五日市鉄道)の模型が展示されている。

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那須与一伝承館

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会場の那須与一伝承館。那須与一とは屋島の合戦で扇の的を射抜いたあの那須与一である。

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