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D-10 / 東京都交通局6000形

 
218:D-10
 1923(大正12)年に登場した東京市電(後の都電)3000形用として設計されたもので、台車枠はボールドウィンL系タイプの鋼板リベット組立。モータの小型化により660mm径の車輪を採用し、低床化が図られた(前作D-4は車輪径787mm)。なお、東京市電~都電の台車の局形式の「D」は交通局の前身である「電気局」に由来するものといわれる。当然ながら日本車輌の台車形式の「D」とは別のもので、このD‐10も日車形式はC形(C‐8)に分類される。
 東京市電3000形は増備途中に発生した関東大震災によって一部が廃車となったものの、その復興のためもあって1924(大正13)年までに延べ610輌という大量増備がなされた。しかし、その半数以上は第2次大戦末期の戦災によって姿を消した。戦後、D‐10はD-16の新造が始まるまで、戦災復旧名義で登場した6000形や、3000形などの鋼体化名義で登場した3000形鋼製車で使用されたのをはじめ、振り替えや改造などにより数多くの形式に継承されることとなった。1067mm軌間の杉並線用に改軌されたものもあり、これはD-10Nと称され、このうち2500形用のものは枕ばねをエリゴばね化、ボルスタアンカー取り付けという改造が施されていた。また、試験的に空気ばね化改造が施されたD‐10もあり、これは1000形1007号が履いていた。
 これらD-10も都電の縮小と運命を共にし、1978(昭和53)年の荒川線ワンマン化とともに現役車からは姿を消した。
 写真は6000形の静態保存車6191号が履いているもの。6000形は6001~6174号がD‐10、以後6241号まではD‐16を履いて落成しており、6191号は本来D‐16を履いているグループである。6191号は荒川線のワンマン化時に廃車となったものだが、廃車の際に他車と台車を振り替えたものと推定される。
軸距;1270mm 車輪径:660mm
軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:板ばね

写真:2006.12.2 府中市市民健康センター交通遊園 名取紀之
6191
府中市市民健康センター交通遊園に保存されている6191号。ボランティアの手による整備により、美しさを取り戻しつつある(整備については2006年12月24日の編集長敬白をご覧ください)。 2007.1.11作成

参考文献:
『日車の車輌史 写真・図面集-台車編』
日本車両鉄道同好部・鉄道史資料保存会(2000年 鉄道史資料保存会)
「台車のすべて〔完〕」吉雄永春(『鉄道ピクトリアル№114』所収/1961年 鉄道図書刊行会)
『都電車両総覧』江本廣一(1999年 大正出版)
RM LIBRARY19 東京都電6000形』江本廣一(2001年 ネコ・パブリッシング)

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