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くりでんKD10のこと。

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▲若柳駅に入線するKD11。富士重製LE-Carの第一世代にあたる名鉄キハ10形の譲渡車であったが、この頃には定期運用は失われていた。 2006.5.21 若柳 P:高橋一嘉

 このブログを始めたころ、いくつかの「見ておきたい台車」がありました。熊本市電のOK-10、三岐鉄道のKBD-107、広島電鉄のNS-504などなど...。そのうちの一つがFU-30でした。「FU台車」とは聞きなれない方もいらっしゃるかと思いますが、富士重工の台車形式で、一連のLE-CarやLE-DCをはじめ富士重工業製の民鉄向け車輌を中心に使用されました。変わったところではかつて国鉄が試作したアンヒビアンバスの鉄道走行用台車も「FU」を冠した形式だったと聞きます。

kuriden6.jpg さて、FU-30は名鉄や樽見鉄道、近江鉄道などの2軸LE-Carに用いられた形式です。2軸車とは言え空気ばね付きの「1軸ボギー台車」という変わり種でしたが、間もなくLE-Carも2軸ボギーのFU-34系を装備するようになったので、少数に終わりました。そのFU-30を見るため、くりはら田園鉄道を訪ねたのは2006(平成18)年5月のことです。ご存知の通り、くりはら田園鉄道の主力はFU-34を履くKD95形で、FU-30を履くKD10形2輌はラッシュ時用として名鉄から移籍したものでしたが、この頃にはすでに定期運用がなくなっていました。そんなわけで、車庫のある若柳を目指したのですが、沿線で催しでもあったのか、石越駅から乗った列車はKD95形の2輌編成でした。若柳で許可いただいていざ構内へ...そこには使用されなくなった電気運転時代の車輌群とともに、お目当てのKD10形がいました。が、2輌連結で使用されていたはずがKD12の1輌のみです。「はて?」と思いながら撮影していると、なんと細倉方からもう1輌のKD11が本線を走ってきました。
▲FU-30の銘板。ちなみに「富士重工」のロゴの「重」の字は本来一画目の上部の横棒がない。 2006.5.21 P:高橋一嘉

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▲1輌で留守番のKD12。2軸車とは言えボギー台車を履いていたので軸距は7mと長いものであった。 2006.5.21 P:高橋一嘉

 幸いKD11が石越から戻ってくるまでは時間があり、駅に戻ると、細倉マインパーク行きのKD11に乗車することができました。よく「2軸車」=「乗り心地が悪い」と語られがちなようですが、少なくともこのとき乗った感想は、左右に振られる感覚はあるものの、どちらか言えばフンワリしていてそれほど悪くない、といったところでした。私の乗った列車は乗客は数名でしたから、ラッシュ時の満員での運行とはかなり異なったかも知れませんし、運転区間によっても違うかも知れません。ただ、印象は決して悪いものではありませんでした。

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▲意外にも好印象の乗り心地だったKD11の車内。廃止までに1年を切っていたが、細倉でも若柳でも同好の方に会った記憶がない。 2006.5.21 P:高橋一嘉

 後ろ髪をひかれつつ沢辺で下車し、せっかくなので国道から見下ろす有名撮影地で細倉から戻ってくるKD11を撮影しました。この日は買って間もない一眼デジタルカメラを持っていましたが、まだあまり画質などを信じることができず、この写真だけはフィルムカメラで撮影しています。そんな時期のことです。今年で廃止から10年。幸い、KD10形は2輌とも現在も保存されており、運転されることもあるそうですので、もう一度、あの乗り心地を確かめてみたいものです。

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▲のんびり一人旅のKD11。それにしてもなぜこの日KD10形が走っていたのか、残念ながら聞きそびれてしまった。 2006.5.21 沢辺-津久毛 P:高橋一嘉

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