鉄道ホビダス

『国鉄コンテナのすべて』下巻が完成。

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▲フレートライナー用のコキ19000に搭載された三種規格のC900形コンテナ。私有コンテナ制度の発足により、国鉄所有の10トン積みコンテナは小数に留まった。 (RMライブラリー『国鉄コンテナのすべて』下巻より)
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今月のRMライブラリーは、先月に引き続き、吉岡心平さんによる『国鉄コンテナのすべて』の下巻をお届けします。上巻では歴史、規格、標記と塗装といった国鉄コンテナの概要に続き、一種規格の有蓋および冷蔵コンテナと、全ての通風コンテナを収録しましたが、下巻では独特の姿でコンテナ列車のアクセントとなっていたホッパ・タンクコンテナと、1971年以降の標準型となった二種規格コンテナ、10トン積みの三種規格コンテナ、そして試作のみに終わったフレキシバンコンテナを解説しています。

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▲『国鉄コンテナのすべて』下巻表紙(左)。試作のみに終わった車掌室コンテナ(右)。当然ながら車掌弁を機能させる必要があるため、貨車とはデッキ部のホースにより連結する構造であった。 (RMライブラリー『国鉄コンテナのすべて』下巻より)
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現在では私有コンテナに移行したホッパおよびタンクコンテナですが、私有コンテナ制度が発足する前は様々タイプが国鉄所有で製作されました。その数、ホッパは9形式521個(改番による重複4個含む)に対し、タンクは24形式186個。形式数はタンクがホッパの倍以上ありますが、個体数では逆にホッパがタンクの3倍近くあり、タンクコンテナがいかに細分化されていたかがわかります。

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▲国鉄コンテナのなかでも特に独特の姿だったのがホッパコンテナ。 (RMライブラリー『国鉄コンテナのすべて』下巻より)
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一方、二種規格は1971年以降に製作された5トンコンテナの規格であり、C20などJR貨物に引き継がれ、最近まで姿が見られたものも多く含まれます。また三種規格はISO規格1C形(20フィート)形に準拠した10トン積ですが、これは間もなく私有コンテナに移行したため、合計46個が製造されたに留まりました。

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▲タンクコンテナは細分化が進み、1形式あたりの個体数は小数のものが多かった。 (RMライブラリー『国鉄コンテナのすべて』下巻より)
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変わったところでは、1972年に試作されたS90形があります。これは車掌車や緩急車を連結する代わりに、車掌室自体を1個のコンテナとして貨車に積もうという試みでしたが、残念ながら実用化されることなく終わりました。

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▲二種規格コンテナでは最初の量産形式であったC20。製造個数は実に37,934個で、国鉄コンテナの中では圧倒的勢力であった。 (RMライブラリー『国鉄コンテナのすべて』下巻より)
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また、巻末にはコンテナ個数変遷表も収録しています。この表はコンテナ特急「たから号」が運転開始された1959年度から国鉄最後の1986年度までのコンテナ各形式の動向がひと目でわかるもので、JR化後の国鉄コンテナの残存数も収録しています。これまでほとんど顧みられることのなかった国鉄コンテナの全貌に迫る本書、ぜひ、上巻と共に書架にお揃えください。

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