鉄道ホビダス

東武鉄道の第1号電気機関車が“里帰り”。

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▲近江鉄道ミュージアムで公開展示されていた時のED4001。“ディッカー”と呼ばれるイングリッシュ・エレクトリック製電気機関車の1輌で、国鉄ED36(青梅鉄道買収機)のいわば親戚筋にあたる。'08.5.4
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東武鉄道の第1号電気機関車であり、現在、近江鉄道が所有・保存している電気機関車ED4001号が、本年7月にリニューアルオープンする東武博物館で保存・展示されることとなりました。

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▲東武鉄道で活躍していた当時のED4001。晩年はこのように端梁に警戒塗装が施されていた。(東武鉄道提供)

一昨日、近江鉄道と東武鉄道の両社から発表されたもので、事業者の枠を超えての歴史的鉄道車輌の保存・展示は画期的なことと言えましょう。

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▲近江鉄道での現状正面。連結器が台車マウントとなっているのも“ディッカー”の特徴。'08.5.4   ▲近江鉄道での現役当時のED4001。(東武鉄道提供)

090109n003東武鉄道のプレス資料によれば、ED4001号は1930(昭和5)年にイギリスのイングリッシュ・エレクトリック社で製造された50t箱型デッキ付電気機関車で、東武鉄道最初の電気機関車として登場。東武鉄道では、当初はED101号として就役、のちに1955(昭和30)年にED4001号に改番され、1972(昭和47)年まで貨物輸送に活躍していました。翌1973(昭和48)年から近江鉄道に転じ、1986(昭和61)年に引退しています。その後は同社彦根駅構内で保存されており、彦根城築城400年祭の一環として設けられた「近江鉄道ミュージアム」で公開されているのは以前このブログでもご紹介したとおりです。(アーカイブ「近江鉄道ミュージアムを見る」参照)
▲“DICK-KERR WORKS”も文字が中央に入ったE.E.社の銘板。'08.5.4

■ED4001主要諸元
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(東武鉄道提供)

また、このリニューアルにあわせて、東武鉄道で戦後初めて新造した元特急電車5700系モハ5701号も新たに展示車輌に加わるそうです。5700系は東武鉄道が戦後初の特急ロマンスカーとして1951(昭和26)年から1953(昭和28)年にかけて12輌が新造され、1951(昭和26)年9月に浅草~東武日光・鬼怒川温泉間の特急電車としてデビューしたエポックメーキングな車輌です。モハ5701号はそのうちの1輌で、日光線特急で活躍した後は伊勢崎線急行に転用され、後年は団体用となって1991(平成3)年7月に惜しまれつつ引退したのはご記憶の方も多いかと思います。

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▲“ネコひげ”と愛称された就役当時の5700系(左)と、貫通ドア付き(1960年改造)となった晩年の5700系(右)。メーカーは汽車会社であった。(東武鉄道提供)

東武博物館は1989(平成元)年5月20日、東武鉄道の創立90周年記念事業の一環として、「交通と文化の東武博物館」として東武伊勢崎線東向島駅の高架下に開館したものですが、開館から20年が経過したことから、このたびリニューアルを行なうこととなったものです。リニューアルにあたっては、これらED4001号、モハ5701号を展示車輌に加えることにより、東武鉄道の歴史を語る最初の蒸気機関車・電車・電気機関車、さらに東武鉄道が戦後初めて新造した元特急電車が館内に揃うこととなります。さらに人気が高い電車のシミュレーションでは映像・運転台機器を新しいものにし、東武鉄道の広大な路線や一日の走行風景を紹介する大パノラマ(ジオラマ)では、2011年に竣工予定の東京スカイツリーの模型も配置し、新たな東武沿線の風景に模様替えを予定しているそうです。リニューアルオープンは今年7月、今から楽しみです。

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