鉄道ホビダス

NARROW GAUGE NEWS 最新号より。

090131n001先日、帰宅すると見慣れたエアーメールが届いていました。会員になっている英国ナローゲージ・レイルウェイ・ソサエティー(NGRS)の会報です。NGRSでは隔月で会報“NARROW GAUGE NEWS”、季刊で“THE NAROOW GAUGE”を発行しており、毎回届くのを心待ちにしております。とりわけ今回は封筒を開ける時から期待にときめいてしまっておりました。というのも、昨秋ロンドン近郊で開催されたエキスポ・ナローゲージ(アーカイブ「EXPO NARROW GAUGEの旅」参照)を訪れた際、会場内にブースを構えたNGRS事務局にレポートを“投稿”してきたからです。折りよく編集長がおられ、出立前にうんうん唸りながら書いた英文のレポートと写真データを手渡しすることができました。「ちょうど11月号を校了してしまったところなので、1月号で使わせてもらいますよ」とのお言葉…その1月号が届いたのです。
▲“NARROW GAUGE NEWS”1月号表紙。カバーフォトはボスニア国境付近をゆくセルビアMokra Gora line(760㎜)の83-173。
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▲トップページにカラーで掲載されたわが大連復州湾塩場のレポート。総32ページ中、表紙を含めてカラーページは8ページのみ。ちなみに苦労して書いた英文原稿の大半がボツとなってしまったのはちょっと残念…。
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“投稿”したのは昨年春に訪れた大連復州湾塩場の塩田ナロー(アーカイブ「遼東半島に未知の大ナローゲージ網を探る」参照)のレポート。いそいそと開封してみると、なんとトップページにカラーで掲載されているではないですか。ずっとモノクロページのみだった“NARROW GAUGE NEWS”は前号11月号からカラーページが新設されたばかり。その2弾目に抜擢されたのですから名誉なことです。それにしても、仕事がら日々多くの投稿に接してはいますが、いざ逆の立場になってみると、自分の投稿が採用されるのはなんとも嬉しいものです。

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▲こちらは“NEWS”よりより深く掘り下げた研究記事を収録した季刊“THE NARROW GAUGE”。B5判より一回り小ぶりで44ページ。最新号の表紙はティポン(インド)の現役蒸機ナロー。
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▲“ティポン・アドベンチャー2008”と題された連載レポートは、今号の総ページの半分22ページを占める大作。老舗ダージリン・ヒマラヤン・レイルウェイ・ソサエティーのツアーレポートだけに恐るべき詳細さ。
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NGRS編集長には原稿とともにRMライブラリーなど見本誌を何冊か渡してきたのですが、冒頭の紹介文を見ると「日本語を翻訳できるメンバーは連絡を…」と書かれています。RMライブラリーでは小池 滋先生にお願いして毎号格調高い英文サマリーを巻末に付していますが、それとてあくまでサマリーでしかありません。彼らにとっては興味をひいた写真のキャプションひとつ、アルファベットどころか異次元の文字の羅列なわけで、改めて日本の国際競争力の弱さにまで思いを巡らせてしまいました。

090131n008この“NARROW GAUGE NEWS”は現在290号。隔月刊ですからその歴史の古さが知れます。NGRS自体は1951(昭和26)年の創立。イギリスのみならず世界各国のナローゲージをリサーチしており、その研究は歴史や技術、さらにはミニチュア・レイルウェイなど多岐にわたります。そしてその名のとおりニュースを中心とした“NARROW GAUGE NEWS”とは別に、密度の濃いレポートやテーマ研究をまとめた会報“THE NARROW GAUGE”が年4回=季刊ベースで発行されており、今回は2008/2009年冬号(No.205)が送られてきました。今号ではこれまた懐かしいインド・アッサム州のティポン炭礦の詳細レポートが掲載されており、思わず見入ってしまいました。私がティポン炭礦を訪れたのはかれこれ5年前の5月(アーカイブ「デイビッドに会いにインドへ行く」参照)。思えばこの時も“NARROW GAUGE NEWS”にレポートを投稿し、掲載(2004年7月号/No.263)してもらったことがありました。

▲“ティポン・アドベンチャー2008”はコルカタ(旧カルカッタ)近郊のナロー営業線訪問記から始まる。
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▲“Shantipur”のインド国鉄ナロー線は延長27キロほどながら、2フィート6インチゲージで残る稀少路線。よたよたのボギー単端(?)が客車3輌を牽引しているという。(“THE NARROW GAUGE”No.205より)
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今号のレポートでもうひとつ興味をひいたのが、コルカタ(旧カルカッタ)の北87キロほどにあるという2フィート6インチゲージの現役国鉄路線シャンティプール(Shantipur)システムです。1899年に開業したこの路線では1980年代まで蒸機が存在しており、手元のコンチネンタル・レイルウェイ・サークル発行“INDIAN LOCOMOTIVES/NARROW GAUGE 1863-1940”によれば、バグナルの1Bタンク機など魅力的な面々が顔を揃えていたようです。現在ではご覧のようなあまり食指の動かない単端が主役ですが、こんな路線をきちんと押さえてゆくのも“THE NARROW GAUGE”の真骨頂と言えましょう。

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