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80歳を迎え美しくなった上毛デハ101。

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▲登録有形文化財にも指定されている大胡電車庫(アーカイブ「上毛電気鉄道大胡車庫を訪ねる」参照)で待機するデハ101。11月9日にはここを会場に開業80周年記念イベントが開催される予定。'08.10.3 大胡電車庫 P:RM(高橋一嘉)
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“今なお現役”として本誌でもお馴染みの上毛電気鉄道デハ101号がこのほど全般検査を出場し、同社のご協力で見違えるほど美しくなったその姿を取材することが出来ましたので、本誌誌上にさきがけてお目にかけることにいたしましょう。

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▲全般検査を終え、美しい姿となった上毛電鉄デハ101。窓に取り付けられていた方向幕は撤去された。'08.10.3 大胡電車庫 P:RM(高橋一嘉)
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デハ101号は1928(昭和3)年11月の上毛電気鉄道開業に際して川崎車輌(現・川崎重工)で製造された6輌の電動客車のうちの1輌です。幕板の広い独特の車体デザインもさることながら、台車の枕バネに重ね板バネではなく4つのコイルばねを使用し、さらに軸受にはコロ軸受を使用するなど、当時としてはかなり先進的な電車でした。コロ軸受はその後の部品供給の関係から平軸受となり、昭和30年代から片側3扉→2扉化や右側運転台化、前橋方の前面貫通化などの改造も受けているものの、現在でも製造当時の面影を色濃く残しており、大変貴重な存在であることは言うまでもありません。ちなみに戦前期、東武線に乗り入れたデハ100形の姿がRM LIBRARY71『昭和10年 東京電車ハイキング(下)』に収録されています。

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▲パンタグラフや足回り、前灯は従来のライトグレーから黒色に変更。これで外観は見違えるほど引き締まった印象となった。'08.10.3 大胡電車庫 P:RM(高橋一嘉)
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1977(昭和52)年からの元西武クモハ351+クハ1411の譲受によりほとんどの在来車は廃車(それ以前の状況についてはアーカイブ「上毛電鉄最後のボンネットバス」参照)されたものの、デハ101と104号の2輌は貨車牽引用などとして残存。それが幸いして現在でもデハ101号が在籍、砕石列車の牽引や団体列車に使用されているのはご存知の通りです。

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▲車内は製造当初のイメージに近づけるべく、木部のペンキが剥離され、ニス塗り仕上げに。蛍光灯もグローブ付きの白熱灯に変更された。'08.10.3 大胡電車庫 P:RM(高橋一嘉)
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▲側面も行先板も複製ながらホーロー引きのものが用意されている(左)。路線図はあえて新駅などが追加されていない古いものがそのまま残されている(右)。'08.10.3 大胡電車庫 P:RM(高橋一嘉)
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zohmou006.jpgさて、今回の全般検査では、80周年を迎えるにあたって各部のリニューアルが施されました。すなわち、車内の壁面や腰掛の袖仕切りなど、多くの木部のペンキが剥離され、ニス塗りに変更。さらに天井の蛍光灯もグローブ付きの白熱灯に変更されるなど、製造当時をイメージに近づけるべく努力がなされています。また、車外も車体色こそこれまで通りながら、床下機器やパンタグラフ、前灯が従来のライトグレーから黒に変更され、方向幕の撤去と合わせて、見違えるほど引き締まった印象となったのは嬉しい限りです。
▲西桐生方の運転台。運転台は製造当初は中央だったが、昭和28年の2扉化、片側貫通化とともに両端とも右側運転台化されている。'08.10.3 大胡電車庫 P:RM(高橋一嘉)
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▲車内の各部。鉛丹色に塗られた車掌スイッチなどもよいアクセントだ。'08.10.3 大胡電車庫 P:RM(高橋一嘉)
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さらに嬉しいことに11月2日からは80周年を記念しての特別運行が計画されています。イベントの内容などは鉄道ホビダスの鉄道ニュース(→こちら)に掲載されていますので、この機会に秋の上毛電気鉄道を訪ねてみられてはいかがでしょうか。

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