鉄道ホビダス

第4回軽便鉄道模型祭にて。

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▲“The Critters Club”の管 晴彦さんは「立田山粘土鉱山第二坑」と題した作品を発表。前作同様、列車の走行に合わせて円筒状のベースそのものが回転する。ストラクチャーから漏れる灯火が何とも言えない味を醸し出している。'08.10.5
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一昨日の日曜日、4回目となる「軽便鉄道模型祭」が東京の目黒さつき会館を会場に開催されました。昨年はどうしても都合がつかず伺えなかっただけに、今回は何とか時間を捻出し、あわただしいながらもひとわたり会場を巡ることができました。

081007n101.jpg目黒さつき会館2階の大会議室、A会議室、B会議室の3部屋を使って行なわれた今年の軽便鉄道模型祭は、8クラブ・グループによるレイアウトを中心とした作品展示(運転)、16メーカー・ショップによるブースが出展されましたが、初お目見えも散見され、このジャンルが根強い人気を保っていることを改めて実感しました。さらに、今や“老舗”の感のある木曾モジュール倶楽部をはじめとしたクラブレイアウトの充実ぶりは目を見張るものがあり、この展示運転をそのままコロラドなり、パリなり、ロンドンなりに持って行けたらどれだけ誇らしいことか…としばし夢想してしまいます。
▲「木曾モジュール倶楽部」の集合レイアウトはまたしても拡張された。DCCを駆使しての快調な運転は実に心地良い。'08.10.5
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▲会場で見かけたOn2のドコービル5t機。かつてフランスのデュトンから超難関エッチングキットが出ていたが、これは“On2 Narrow Gaugers”の野村圭二郎さんがフルスクラッチした逸品。'08.10.5
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さて、今年は特別企画展とも呼べるブースが設けられたのが特筆されます。1970年代からのナローゲージャーにとっては忘れられない“ダックス”生誕35年を祝しての、その名も「ダックス祭」です。

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▲「軽便モジュール倶楽部」のレイアウトから。かるめ焼きやチョコバナナの露店が建ち並ぶ村祭りの情景には多くのギャラリーが釘付けになっていた。'08.10.5
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ご存知ない方のために多少補足させていただきますと、ここで言う“ダックス”とは、1973(昭和48)年にTMS誌上に連載された“87.PRECINCT(分署)”の皆さんによる「ダックス・ストーリー(the DACHS STORY)」を母体として珊瑚模型店から発売された一連の機関車キット(HOn2 1/2)を指します。

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▲生誕35年を記念して、今や伝説の「ダックス」をフィーチャー。“当時モノ”の珊瑚模型店の箱も懐かしい。'08.10.5

なにゆえこの“ダックス”が今さらながらに称揚されるのかは、“多少補足…”程度ではとても語り尽くせないものがありますが、当時を知る者の片割れとして思い返してみると、脳裏に浮かぶのは「時代の熱」とでも表現しようのない、模型界を取り巻くただならぬ熱気でした。

081007n109.jpgまだ詳しく語るには“生っぽい”部分もあり、稿を改めたいと思いますが、それまでの模型製作記とまったく違うアプローチでの「ダックス・ストーリー」の連載は、スケール論を含めて賛否両論、大きな話題となるとともに、多感な若きナローゲージャーに、さながらメッセージソングのごとく染み通ってゆくことになります。かく言う私もそのひとりで、愛車モンキーZ50Mを蹴って珊瑚模型店に入り浸り(小林社長お世話になりました…)、その周囲の熱気は1976(昭和51)年の第一回「軽便祭」へと続いてゆくわけです。
▲ここぞとばかり“ダックス”をベースとした新旧さまざまな作品が集まった。会場には「けむりプロ」による“ダックス”のプロトタイプ、ブラジル・ペルス鉄道の写真展示も…。'08.10.5
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▲これが鉄道模型社のダックス(?)。もちろん珊瑚製品だが、なんと鉄模の鳥飼社長自らが組まれたものだという。'08.10.5
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会場では “87.PRECINCT”の皆さんをはじめ、懐かしい方々との再会もあり、しばし楽しい時間を過ごさせていただきました。そんななかで、個人的に印象深かったのが、出展されていた佐々木精一さんに見せていただいた1輌の“ダックス”です。「ダックス祭」の会場とは別のトレーダーズ・ルームにぽつんと置かれていたこの変哲のないダックス・テンダー、聞けば今は亡き鉄道模型社の鳥飼社長が自ら組まれたものとのこと。そう聞くと、あの外堀通り沿いのお店、そして鳥飼さんの気さくな姿が走馬灯のように思い浮かび、改めて35年という歳月を噛み締めながら会場を後にしたのでした。

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