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横浜港で“出土”した転車台群。(上)

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▲横浜市認定歴史的建造物にも指定されている横浜税関本関庁舎(画面左)前の工事現場に残る軌道。こちらは戦後になって臨港貨物線の側線として敷設されたもので、今回“出土”した転車台と直接関係はない。画面右後方に山下臨港線の高架橋が見えるが、こちらは現在プロムナードとして活用されている。'08.9.5
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来年、1859(安政6)年の開港以来150周年を迎える横浜港では、その記念すべきアニバーサリーに向けてすでに様々な取り組みが始まっています。なかでも横浜市都市整備局では、横浜港発祥の地でもある大桟橋手前の通称「象の鼻地区」の再整備を開港150周年記念の象徴的な事業と位置づけ、整備・調整を進めています。

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▲これが発見された転車台群。すでに発掘調査を終えて埋め戻されたものもあるという。山下臨港線高架橋の前方に見えるのが大桟橋。'08.9.5
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その再整備事業を進めるなかで、これまでまったく認知されていなかった軌道と転車台が、それも複数“出土”し、日本鉄道保存協会にもいち早くご連絡を頂戴しました。

zounohana080906n3.jpg場所は大桟橋の付け根、横浜税関本関庁舎の東側で、つい先ごろまで「東西上屋」の倉庫が建てられていた所です。横浜市はこの一帯を開港を記念する広場として再整備する予定で、東西上屋倉庫の移転・撤去が完了した夏前から本格的な工事を開始しています。そして工事が進むなかで、土中から何基もの転車台と線路が発掘されたというわけです。
▲円盤状の転車台は直径2500㎜ほど。軌道は四方に敷設されている。'08.9.5
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表層を覆っていたのは土砂というよりは“ガラ”とでも表現した方がよさそうな煉瓦屑などの廃材です。厚さ900㎜近く堆積した、いや積み上げられたこの表層土は、関東大震災時の廃材と推定され、これは汐留停車場跡の遺構と同様のパターンです。いずれにせよ、幸運だったのは、軌道や転車台がそっくりそのままの状態で廃材が積み上げられ、さらにその上に名前のとおりの上屋と言うに相応しい倉庫が建てられていたことでしょう。これがもし基礎工事を必要とする一般的な柱構造の建造物であったとすれば、建築工事の時点で地中の遺構はすっかり撤去されてしまっていたに違いありません。

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▲横浜市都市整備局のご案内で現地を視察する日本鉄道保存協会の顧問の先生方。左手奥に横浜開港資料館が位置している。'08.9.5
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夏前にご紹介をいただきながら、日本鉄道保存協会の顧問の皆さんもご多忙ゆえなかなか日程の調整がつかず、ようやく昨日、横浜市のご案内で現地を訪ねることができました。今日はまずその全体像をお目にかけることにいたしましょう。

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▲“Google Earth”に見る大桟橋周辺。この空撮時点ではまだ「東西上屋」の倉庫が撤去されていないのがわかる。大桟橋から西へ細く張り出しているのが「象の鼻」と称される防波堤。
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