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“だるま”ストーブ?

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新人アナウンサーが浅草寺を“あさくさじ”と読んでしまう失態はまだしも、高名なニュースキャスターなどが「えっ!」と思わず声をあげてしまう誤読をしていることがたまにあります。ルーキーならともかく、ある程度名をなした方ともなると周りの誰もが間違いを指摘しづらく、結果として本人もその思い込みのまま時を過ごしてしまうのはあり得ない話ではありません。
▲オハ31時代の津軽鉄道のストーブ。メーカーのホームページなどによると、どうやらこれが“だるま”ストーブらしい。ちなみに現在でも市販されており、一番小さい15?25坪用の「6号」で3万5千円程度。'75.3.24

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かく言う私も、小学生の時に見た写真のキャプションの「三重連発車」という文言を「三重連発・車」だと思い込み、中学に入って仲間から笑われるまではすっかり信じきってしまっていました。拳銃でもあるまいし、ちょっと考えてみれば「連発」なわけはないのですが、このテは一旦思い込んでしまったらタチが悪く、機関車が3輌で牽引する列車は「三重連発・車」なのだと信じて疑いませんでした。それがとんでもない間違いだとわかった瞬間「ええぃ、ご免!」とばかり一気に屋上まで駆け上がり…とはならず、今日までのうのうと生きてきているわけです。

よた話が長くなりましたが、問題は“だるま”ストーブです。実はつい最近まで“だるま”ストーブとは国鉄で使用されていた球形のストーブを指すものとばかり思い込んできました。実際、『感動の所在地』中の写真キャプションでもここに掲げた石北本線の例のようなものこそ“だるま”ストーブである旨の記述をしてしまっています。
▲釧網本線や石北本線など構内配線や入換え手順などから、機関車の次位に貨車、その後に客車という混合組成の場合、途中に挟まる貨車に蒸気暖房管の引き通しがないため、やむを得ず石炭ストーブが用いられていた。調子にのって石炭をくべ過ぎ、ボックスの周囲にいられないほど熱くしてしまったことも今や思い出。写真は石北本線のスハニ62 27。

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ただある日、津軽鉄道のストーブ列車運転開始を告げる一般紙上に“だるま”ストーブの文字があり、「一般紙も困ったものだ。あれは“だるま”ではないのに…」と苦々しく思いつつ、ではあの形状のものはいったい何と呼ぶのだろうとネットで検索してみることにしました。その結果は…ガーン! メーカーのホームページからしてあの“津軽型”のストーブが“だるま”と称されているではないですか。つまりこれまで私が“だるま”と信じて疑わなかった球形のものは“だるま”ではなかったわけです。

さらに調べてみると、国鉄標準の球形のものは“タコ”ストーブやら“地球型”ストーブやらと呼ばれているらしいことも発見しました。いやはや、「三重連発・車」に続いて今度は40年近くも思い込んでしまっていたようです。ただ、一部にはこの球形のものを“だるま”としている記述もあり、ことの真相はいまだ不明ではあります。
▲現在JR北海道で「冬の釧路湿原号」などに使用されているもの。現役当時の木型を使って鋳造したものだそうだ。

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