鉄道ホビダス

「鉄道史学会」で講演。

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今日は阪南大学を会場として行われている鉄道史学会(会長・老川慶喜立教大学教授)2005年度大会の2日目です。「鉄道車両史研究を考える」と題した今大会の共通論題に対する問題提起と関連講演、そして討論が朝9時過ぎから夕方まで繰り広げられましたが、なんとこの講演の大役を私が仰せつかってしまいました。
▲天王寺ではこれまたお懐かしや、うぐいす色の103系と再会。それにしても、同じ色、たとえばうぐいす色(黄緑6号)にせよオレンジバーミリオン(朱色1号)にせよ、関東と関西では微妙に色合いが違うのはなぜだろう。マンセル記号としては同じはずなのだが…。

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RMライブラリーでもお世話になっている東京学芸大学の青木栄一名誉教授のご指名で、固辞したのですが、「学会」とかしこまらずに趣味の側からの講演で構わないから…との説得に、僭越は重々承知の上で引き受けてしまったわけです。なにしろ詰めかけた方々は皆さん大学教授やら○○博士やらの肩書きをお持ちの先生方ですから、迂闊な与太話でお茶を濁すわけにはゆきません。論旨をまとめ、ささやかながら8頁モノのレジュメを作って臨みました。
▲実に瀟洒な阪南大学全景。大学と言うと立て看とアジ演説、さらにはバルサンという私の世代にとって、どうもこの小奇麗さは信じがたくもある。

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青木名誉教授の「鉄道車両史研究の視点とその系譜」と題した趣旨説明と問題提起に続いて、大阪市立大学の坂上茂樹さんの「ガソリン動車における輸入部品の使用ならびに国産化について」の講演、そしていよいよ私の講演「中小鉄道車輌メーカーの発展とその意義」です。与えられた時間は40分。戦前期の中小車輌メーカーのギルド的結びつきと戦時統制下における「車輌統制会」の役割、そして割賦制の登場による戦後の大手メーカー寡占への道程を資料を交えて語らねばならないわけですが、マイク片手にまくし立てても論旨半ばではや30分が経過、後半はかなりはしょった内容となってしまいました。
▲ 恥ずかしながら講演中の姿。写真を撮ってくれたのはコメンテーターをお務めになった斎藤 晃さん。

第3講演は石本祐吉さんによる「わが国における電車の発達 --パーツから見た電車の特質--」、昼食をはさんで午後は奈良大学の三木理史さんの「戦時期における『都市鉄道』 --技術統制をめぐる戦時・終戦期--」の講演が続きます。会場には安保彰夫さんや湯口 徹さんらの姿も…。湯口さんにいたっては、「名取さんの講演の時は最前列でイヨッ ! と声をかけてあげるよ」などとおっしゃる始末。いやはやまいります。

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まぁ、冗談はともかく、青木さんが今回の「鉄道車両史研究を考える」というテーマのもと、私に声を掛けたのも、これまでの鉄道史、とりわけ車輌史の分野において、趣味の側からの調査研究と、学究者の研究があまりに相互交流がなく、その成果を反映してもこなかったという反省と問題意識に立ってのことだそうです。その後の討論では、これまで数多の成果をあげてきた趣味の側の調査研究を「アマチュア」と決めつけるのではなく、ボーダーレスな取り組みがなされるべきだという声が多く聞かれました。この大会を契機として、趣味の側の成果がアカデミズムの中でもきちんと評価されるようになるならば、鉄道趣味誌編集者として、慣れない学会講演をやった意味も少なからずあるというものです。
▲まったく関係ないが、大阪に行くたびに一度入ってみたいと思いながら未だに果たせない大阪駅御堂筋口階段下にある立ち食い串カツ屋さん。有名な「二度づけ禁止」はもとより、さまざまな「作法」があるらしい。湯口 徹さんによると、混雑してきて誰かが「ダーク」と声を掛けるとカウンターの皆さんが一斉に体を斜め45度にして入れてくれるとか…。ダークダックス方式とのことだが、少なくとも内燃動車に関すること以外は冗談の多い湯口さんだけに、本当かな?

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