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2009年12月 7日アーカイブ

さようなら207系900番代。

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▲207系900番代の引退に伴いツアー形式で撮影会が実施された。この日をもって同車の地味な23年間の活躍に幕が下ろされた。'09.12.5 松戸車両センター P:岡田誠一
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国鉄で初めてVVVFインバータ(可変電圧可変周波数)制御を実用化した207系900番代がこのたび現役を引退しました。JR東日本ではこの引退を受けて「ありがとう207系の旅」というツアーを企画、先週土曜日(12月5日)にさようなら運転と撮影会を実施しましたが、11月20日14時から「えきネット」限定で発売したものの、約20分で売り切れになるなど人気は想像を超えるものとなったようです。

091207n005.jpg207系900番代は常磐緩行線(綾瀬~取手)と営団地下鉄(現東京メトロ)千代田線の相互乗り入れ用として、1986(昭和61)年11月に川崎重工と東急車輛により10輌編成1本のみが製造された、国鉄として最初で最後の営業用VVVFインバータ制御電車です。これまでの技術開発の成果を生かすことを目的として、その効果が十分に期待できる、常磐線から地下鉄千代田線への乗り入れ用に充当されることとなりました。あくまでも203系の増備車との位置づけから基本的な性能もこれに合わせられましたが、車体は205系に準じた軽量ステンレス製車体が採用されました。もちろん、前面中央部に非常用の貫通扉が設けられたスタイルとしたため雰囲気はかなり異なったものとなりました。
▲「ありがとう207系」のヘッドマークは川崎重工出場時の公式試運転時に付けていたものを意識したデザインであった。'09.12.5 松戸車両センター P:岡田誠一
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▲小雨の降る中、E233系、209系、203系、E231系に見守られながら花道を飾った。'09.12.5 松戸車両センター P:岡田誠一
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車体腰部のカラー帯は常磐線のラインカラーである青緑1号(エメラルドグリーン)の塩ビ製のカラーフィルムが貼られています。当初JNRマークは前面が白色1号、側面が青20号でしたが、分割民営化後に前面はJRマークとなり、側面のものは消されて両先頭車の戸袋部にJRマークが貼付されています。

091207n000.jpg1986(昭和61)年12月29日に営業運転が開始されたものの、結局、試作車1本のみで量産車は作られませんでした。以後二十年以上にわたって松戸電車区(松戸車両センター)を離れることなく活躍を続け、希少な車種としてファンの注目を浴びていましたが、特殊な機器が多く、なおかつ交換部品の確保も難しいため、このたびE233系2000番代へ置き換えることになったものです。ちなみに、JR西日本の207系は全く異なるコンセプトで製造されたもので同系列ではなく、当時ファンの間では、この東西異なる同系列名並存が、分割民営化の象徴のように語られたものでした。
▲さようなら運転で配布された記念弁当と乗車記念サボ。ファン垂涎のアイテムである。  '09.12.5 P:小野雄一郎
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▲後継車輌たちに見守られて住み慣れた松戸車両センターで有終の美を飾る207系900番代。名残の雨が降り続いていた…。'09.12.5 松戸車両センター P:岡田誠一
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12月5日のさようならイベントでは、通いなれた松戸~取手を往復して松戸車両センターに入区、名残の撮影会が行なわれました。残念ながら同編成はこのまま廃車となる模様で、「国鉄」が生んだ最初で最後の営業用VVVFインバータ制御電車は歴史の彼方へと去ってゆくことになります。

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