鉄道ホビダス

2009年9月18日アーカイブ

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▲初冬の寒気の中、東海道の檜舞台・山科の大築堤を全力疾走する上り「つばめ」。C62 36〔宮〕 '55.12.11 P:佐竹保雄 (『国鉄時代』vol.19誌面より)
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C62が誕生したのは1948(昭和23)年から翌1949(昭和24)年にかけて。ということは今年、人間で言えば「還暦」を迎えたことになります。われらがC62の還暦祝いの大特集をとかねてより計画していたのが『国鉄時代』vol.19です。

k0iutetsu19.jpg巻頭は「つばめ」「はと」を頂点とする優等列車の先頭に立って華の東海道を疾駆していた黄金時代のC62。檜舞台・山科を中心にダイナミックな写真が展開する佐竹保雄さんの「C62栄光の日々」は、編成記録、撮影記録、牽引機一覧表などの詳細な記録とともに構成、誇り高き特急牽引機の堂々たる走りが甦ります。1953年以降装備C62 42に装備された集煙装置については成田冬紀さんに解説していただきました。1953年3月に佐竹保雄さんが記録した京都駅における牽引機一覧の中に集煙装置試験のC62 42が見出せます。
高橋 弘さんにも関ヶ原、山科、京都と蒸機を追い求めた時代を振り返っていただきました。高橋さん独特の階調豊かな作品はモノクロ写真の真骨頂とも言えます。「『つばめ』の時代」は4色分解でそのトーンと立体感を忠実に再現すべく努めました。

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▲稲穂峠を制した「ニセコ1号」は、間髪を入れず倶知安峠に挑む。“山線”重連最後の日々を追った渾身の撮影記。 (『国鉄時代』vol.19誌面より)
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さてC62のもう一つの華は、あらためて申し上げるまでもなく、函館本線山線における重連でしょう。「ていね」「ニセコ」を厳冬の後志の峠に追った若き日の記録を成田冬紀さんが綴った「風雪のC62重連急行」は、吹雪を突いて2輌のC62が豪快無比に誌面を驀進します。多くのレイルファンを魅了した冬のC62重連は、雪と寒さを凌ぎ運を味方にしなければ、決して思い描いた写真が撮れない、撮影者にも闘いを強いる難物。当時の苦労と興奮が偲ばれます。

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▲三宅俊彦さんの「運用から見た小樽築港機関区のC62」は膨大な資料を駆使して解き明かされる17年間の変遷。 (『国鉄時代』vol.19誌面より)
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1956年に3号機が初めて津軽海峡を渡り小樽築港機関区に配属されてから、1973年9月末の運用離脱まで17年間にわたる北の大地での活躍をたどる「運用から見た小樽築港機関区のC62」は鉄道史研究家・三宅俊彦さんならではの緻密な記事。函館本線を中心とした運転史と関連づけられた「大雪」「まりも」「あかしあ」から「ていね」「ニセコ」に至るC62の運用は、大いに興味をそそられます。
また、函館本線の藤城線と姫川回りはC62「ニセコ」は、単機牽引ながら堂々たる編成を牽引し10‰の勾配を高速で駆け抜ける本線蒸機の本領を発揮する区間。髙木宏之さんの「渡島の旅から」は、東海道・山陽本線を疾駆していた頃の面影を求めて、渡島の丘陵地帯を歩いた頃の記憶をたどります。

090918n005.jpg「暁のハドソン街道」はベテラン水木義明さんの常磐線撮影記。「北斗」「十和田」「みちのく」、20系寝台特急「ゆうづる」を追った1965年から1967年までの記録です。日の出とともに木戸-広野の築堤を目に染みるような白煙をたなびかせ颯爽と駆け抜ける上り「ゆうづる」は、胸を打つ光景です。さらに時代を遡って尾久機関区のC62全盛時代、「はつかり」「北上」「みちのく」などの優等列車を牽引し、首都近郊を行く姿を捉えたのが伊藤昭さん・伊藤威信さんの「常磐線C62回顧録」。ローカルムード溢れる平以北とはうって変わった広大な関東平野を行くC62は、貫禄十分、整備の行き届いた車体も眩いばかりです。また、仙台機関区に配置された7輌のC62については元仙台機関区勤務の大山 正さんに、当時の運転計画などを秘話を交えて語っていただきました。運用面では「乙組」に甘んじ不遇をかこっていたこの7輌ですが、実はさらに北への大いなる夢があったのです。多くの秘蔵写真を掲載いたしましたが、中でも仙台機関区配属時代のC62 42の写真はきわめて貴重なものです。
▲平の機待線で5列車「ゆうづる」の牽引機C62 47が佇む。ヘッドマークが夜目にも鮮やか。P:水木義明 (『国鉄時代』vol.19誌面より)
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090918n002.jpg一般記事は石橋一郎さんの青春記「形式写真に憧れた頃」、犬山徹夫さんの「EF18の生涯」、宮内明朗さんの「彩りの頃」(秋の米坂線)、宮地 元さんの「米坂紀行」、服部基寛さんの「油須原の風景」など。
また、新企画として再び蒸機を撮ってみたいというベテランファンの方々に贈る撮影地ガイド「再会ナビ」が始まりました。今回は只見線のC11を徹底的にご案内いたします。今後も『国鉄時代』ならではの視点で、「いつか見た光景」が撮れる撮影地ガイドを掲載していこうと考えております。
▲カラー50分の大作「激闘C62重連急行」を収録した特別付録DVDは必見。
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特別付録DVDではベテラン三品勝暉さんの8㎜作品から、冬の山線の「ていね」「ニセコ」を追ったカラー50分の大作「激闘C62重連急行」(原題:雪中力行C62重連)を収録いたしました。小樽築港機関区の出区前点検風景から長万部到着まで、上りを牽引するC62重連を何シーズンもかけて撮影した大のC62ファン三品さんが力をそそいだ長編です。今や伝説となった渾身の走りに誰しも深い感動を覚えるに違いありません。

※連休中は不在のため小ブログは休載させていただきます。24日より再開いたしますので、あしからずご了承ください。

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