鉄道ホビダス

2009年6月 8日アーカイブ

090608IMGP1077.jpg
▲木村定男さんが遺された絵本の数々。戦後復興期から高度経済成長へ向かう日々の中で、子どもたちの胸をどれほどときめかせてきたことだろう。'09.6.5
クリックするとポップアップします。

東京・新宿のギャルリー・トラン・デュ・モンドで、6月14日(日曜日)まで「木村定男“のりもの絵本”の世界展」が開催されています。先週末、遅ればせながら会場にうかがってまいりました。

090608IMGP1066.jpg
▲会場はファンにはすっかりお馴染みの東京・新宿のギャルリー・トラン・デュ・モンド。受付には奥様・木村満子さんの姿も…。'09.6.5
クリックするとポップアップします。

090608IMGP1068.jpg鉄道友の会が昨年制定した「島秀雄記念優秀著作賞」で、『のりもの絵本‐木村定男の世界‐』(監修・文:関田克孝/フレーベル館)が栄えある第1回(2008年)単行本部門を受賞したのは記憶に新しいところですが、今回の作品展はこの受賞を記念し、なおかつ没後十年を機会に企画されたものだそうで、同書と同じく関田克孝さんが総合プロデューサー役を務めておられます。会場には遺された2,000点にもおよぶ「のりもの画」の中から、代表的な絵本の原画、油彩画、水彩画、さらには最近出版社より返還された戦後間もなくの作品など50点あまりが展示されています。
▲木村さん愛用の品々。カメラはゼンザブロニカS2を使われていたという。'09.6.5
クリックするとポップアップします。

090608IMGP1064.jpg
▲古くは1950年代からの原画がずらりと並ぶ。いずれもまるで昨日描かれたかのように鮮やかな彩度のまま残されているのは驚き。'09.6.5
クリックするとポップアップします。

木村定男さんは1922(大正11)年大阪のお生まれ。戦後直後から「のりもの画」を手掛けられ、1956(昭和31)年に神奈川県逗子市に移られてからは、一層精力的に作品制作に励まれました。時代はまさに戦後復興から高度経済成長へ…鉄道を中心とした“のりもの”こそが子どもたちの憧れの中心であり、木村さんはその“夢”の提供者として多くの鉄道少年たちの心に残ることとなります。

090608IMGP1073.jpg1999(平成11)年、77歳でお亡くなりになるまで、実に53年間にわたって絵本画家として活躍され、後年は絵本のみならず東武博物館のポスター原画や、交通博物館の美術資料展にも出品されるなど、幅広い活躍をされました。今回の作品展にはその東武博物館開館記念の鉄道図鑑シリーズのポスターや、交通博物館(鉄道博物館)収蔵の油彩画(30号)も展示されており、実際にその実物に接することができます。
▲絵本には“未来”が欠かせない。開業を控えた東海道新幹線の貨物輸送計画もいちはやく作品に採り入れられている。'09.6.5
クリックするとポップアップします。

090608IMGP1078.jpg
▲東武博物館のポスターも木村さんが手掛けられた。今回の作品展では同館の協力で歴代のポスターも展示されている。'09.6.5
クリックするとポップアップします。

作品を目にしてあらためて驚かされるのが、その原画の鮮やかさです。奥様のお話では、とりたてて格別の保管をしていたわけではなく、トランクの中に収納してあっただけとのことですが、1960年代に描かれた作品もまるで昨日描き上げられたかのごとく生き生きと鮮やかで、その鮮やかさが一層あの“のりもの絵本”全盛時代の昂揚感を思い出させてくれるようです。今回展示されているなかで最も古い作品は、近年出版社から返却されてきたという「雨の数寄屋橋」で、他の作品と異なり、黄昏の数寄屋橋を行く都電をファンタジックな筆致で仕上げられています。すでに半世紀以上を経ているにも関わらず、この作品もさながら近作のごとく鮮やかです。

090608IMGP1069.jpg
▲木村さんの作品はもちろん鉄道だけにとどまらない。自動車、飛行機など、時代を画した“のりもの”はすべてそのモチーフとなってゆく。'09.6.5
クリックするとポップアップします。

会期は今度の日曜日まで。“のりもの絵本”で鉄道趣味の世界に最初の一歩を踏み出された世代の方はもとより、多くの皆さんにぜひ足を運んでいただきたい作品展です。

「木村定男“のりもの絵本”の世界展」
■会期:2009(平成21)年5月31日(日)~6月14日(日)
     11:00~18:00(最終日16:00まで)/入場無料
■会場:新宿 ギャルリー・トラン・デュ・モンド
     東京都新宿区歌舞伎町2-46-5 KM新宿ビル9F
     JR新宿駅東口より徒歩8分
     西武新宿駅北口正面
     TEL:03-5273-4557
■主催:木村満子/SADAO★STATION
■後援:株式会社 フレーベル館
■監修:関田克孝

090608fig.jpg
▲クリックするとポップアップします。

レイル・マガジン

2009年6月   

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
「編集長敬白」が携帯電話でもご覧になれます。下記アドレスもしくはQRコードを読み取ってアクセスしてください。
http://rail.hobidas.com/blog/
natori/m/

ホビダス・マーケット新着MORE

  • 俺がイル
ネコ・パブリッシングCopyright © 2005-2018 NEKO PUBLISHING CO.,LTD. All right reserved.