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レイル・マガジン編集長自らが作る編集日記。

2009年5月 8日

南海高野線“天空”プレ運行開始。

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▲高野下駅を発車した“天空”試運転列車。現在はプレ運行中で、7月から本格的な運転を開始する予定。'09.4.20 高野下 P:高橋 修
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南海電気鉄道では高野線橋本以南の観光路線化を目指し、「こうや花鉄道プロジェクト」を実施していますが、その一環として、このたび観光列車である2200系“天空”が誕生いたしました。この車輌は、高野線の増結運転を目的に導入された22001系を改造した2200系をベースに再改造したもので、さっそくその概要をご紹介いたしましょう。

090508n007.jpg今回“天空”用に改造された2200系は、高師浜線および通称汐見橋支線で使用されている2200系2輌1編成が種車。車内では「ワンビュー座席」や、4人掛けの「コンパートメント座席」を各車に設置した他、高野山・極楽橋側の2258号車に「イベントスペース」を、難波・橋本側の2208号車には外気を直接取り入れる「展望デッキスペース」が設けられるなど、観光列車化のための車体・車内の改造が施されています。
▲2258車体側面の“天空”のロゴ。'09.4.28 小原田検車区 P:高橋 修
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また、高野線橋本以南へ入線するため、それまで撤去されていた山線用の装備が再度搭載されています。機器関連の主な改造点は…
①ワンマン機器の撤去
②床面高さ60mm下げ
③先頭部連結器を「密着自動連結器(NCBⅡ)」から「回り子式密着連結器(CSD90)」へ変更
④制御回路つなぎを山岳区間直通用に変更
などとなっています。

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▲高野下方先頭車2258。車内運転席後ろには展望座席(6席)が備わる。'09.4.28 小原田検車区 P:高橋 修
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▲橋本方先頭車2208(左)。こちらは在来車と連結されるため、通常は前面が出ることはない。右は連結部。コンパートメント部の窓が大きく改造されている。'09.4.28 小原田検車区 P:高橋 修
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車輌番号は高野山側が2258、橋本側が2208。これは語呂合わせで付番されたもので、2258が高野山の「コーヤ」2208が橋本の「ハ」が由来だそうです。座席数は1編成で76席、2208号が39席、2258が37席となっています。営業時は全席座席指定の定員乗車で運転する予定ですが、座席を選ぶことはできません。

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▲車内は西側(写真上)がワンビュー座席、東側(写真下)が従来の窓を和風に改造したものとなっている。'09.4.28 小原田検車区 P:高橋 修
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“天空”の目玉として設けられた「展望デッキ」スペースは2208の高野山側に設置されています。もとの扉部スペースを区切った形で改造されたもので、天候が良い時には扉を開け高野山のパノラマを感じる事ができます。
東側の窓は現行のまま存置されていますが、西側の窓はパノラマビューを満喫出来るように1,750mm(幅)×800mm(高さ)の大型の固定窓に改造されています。

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▲2258のもとドア部分を利用した展望スペース(左)。小さなテーブルも設けられている。右はワンビュー座席。'09.4.28 小原田検車区 P:高橋 修
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車体色はグリーンと赤の帯となっており、高野山側の2258は運転台側扉位置から上側に上がっています。なお、常時2000系・2300系などが連結される2208号は車体と同じ幅のままとなっているのが特徴です。

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▲2258のもとドア部分の東側は完全にドアが埋められ、イベントスペースとして畳席が設けられている(左)。右は運転室後方に設けられた6席の展望座席。'09.4.28 小原田検車区 P:高橋 修
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▲2208先頭部には「展望デッキ」スペースと名づけられたオープンエア空間が設けられている。好天の日にはドアが開放され(右)、存分に高野山の外気を堪能することができる。'09.4.28 小原田検車区 P:高橋 修
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▲4人掛けのコンパートメント座席(左)。右はドア上に掲げられた高野線の勾配図。'09.4.28 小原田検車区 P:高橋 修
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090508n006.jpg座席は2輌ともドア間が西側に向けての「ワンビュー座席」、2258号の運転台側座席を除き車端部は4人掛けの「コンパートメント座席」となっています。「コンパートメント座席」には折り畳み式のテーブルが取り付けられています。なお、「ワンビュー座席」は西側が従来の床面高さで後ろ側になる東側の座席は約100mmかさ上げされているのが特徴です。かさ上げ部は、床面導入部がスロープとなっています。また、車椅子スペースは2258号運転台側扉前に設置されており、2258号には「イベントスペース」として使える畳スペースも設置されています。
▲2輌合計76席の座席はすべて指定席。事前に指定席料金が必要となる。'09.4.28 橋本 P:高橋 修
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両車の改造は千代田工場で行われ、車体部分を南海車両工業株式会社が、テーブル、椅子、床など木材部分を株式会社タカラが担当しています。この“天空”は、4月26日に完成披露会を白鷺駅で行った後、4月29日より6月までプレ運行が行われ、7月より本格運行を開始する予定です。
■取材協力:南海電気鉄道

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