鉄道ホビダス

2009年4月28日アーカイブ

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▲まさに山笑う季節…新緑が目に眩しい球磨川に沿って「SL人吉」号がゆく。哀愁を帯びた3室の汽笛の音が、100年の歴史を刻んだ風景によくマッチしている。'09.4.18
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9時41分、定刻に熊本駅を出た試乗列車は、8620や9600など大正期の蒸機ならではの3室の汽笛の音を響かせて鹿児島本線を南下します。煉瓦積みの大矩形庫で知られ、かつては大型蒸機がたむろしていた熊本機関区は跡形もなく、九州新幹線高架工事の真っ最中。「SL人吉」号がゆく本線脇でも新幹線工事がまさに最終段階を迎えています。

090427n055.jpgさすがに本線内とあって、齢87歳を迎える老機関車も精一杯の速度で走ります。それもそのはず、後ろからは熊本を19分後に発車した俊足の37M「リレーつばめ37号」が追ってきているのです(有佐で通過退避)。かつての「SLあそBOY」の場合は熊本から豊肥本線にそのまま入っていけたわけですが、「SL人吉」では熊本~八代間35.7㎞を“本線走行”せねばならないのです。
▲日本三急流に数えられる球磨川ながら、下流域では穏やかな表情を見せる。'09.4.18 熊本
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▲「SL人吉」号の誕生によって肥薩線、鹿児島本線、そして豊肥本線をネットする観光列車網が構築されたことになる。そして時を同じくしてくま川鉄道でもリニューアル車輌が運転を開始している。(JR九州パンフレットより)
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八代10時32分着。ここからいよいよ肥薩線へと入るわけですが、発車は10時40分で8分間の停車となり、ホームでは暫しの記念撮影大会が繰り広げられていました。「SL人吉」号には女性アテンダントが乗務しており、こういった停車時間を利用しては家族向けの記念撮影のサポートを甲斐甲斐しくこなしています。車窓ガイドや沿線の名産品案内などのアナウンスとともに、乗って良かったと思える演出がそこかしこになされているのが印象的でした。

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▲車内には子ども用制服に乗車記念撮影用ボードなど、ファミリー向けのさまざまな趣向も用意されている。'09.4.18 八代
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肥薩線内に入ると線路は球磨川右岸に張り付くように上流を目指します。最小曲線半径はR260、坂本を出ると勾配も10.0‰となり、鹿児島本線内ではほとんど響かなかったブラスト音も、車内ではっきり聞きとれるほどとなってきます。

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▲水戸岡鋭治さんプロデュースによる3輌の客車。どの号車(上から1・2・3号車)も見所がいっぱい。(JR九州提供)
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▲客車側面のロゴ各種。金色のライニングを施されたロゴが目をひく。'09.4.18 熊本
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うかがったところでは、「SL人吉」号に乗務するのは熊本運輸センターの5人の機関士の方と4名の機関助士の方たちだそうで、各種機器に改良が施されてはいるものの、チェーンによる手動式開閉の焚口戸など、いかんせん基本は大正時代の8620形、片道2時間半におよぶ運転には昔ながらの乗務員同士の“阿吽の呼吸”が不可欠だと言います。

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▲立派なヘッドマークを掲げた58654号機。前照灯こそLP403ながら、AC6425図によるローマン書体のナンバープレートに、いわゆるK-7タイプの切取式除煙板と実に魅力的な表情。'09.4.18 一勝地
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ちなみに使用している石炭はいろいろと試用を重ねた結果、インドネシア産の8000kcalクラスを使っているとのことで、車内から見ている限りでは、力行中も実に綺麗な煙がたなびいていました。

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