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2009年4月14日アーカイブ

遙かなり梅隆鉄路。(5)

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▲梅隆鉄路の主力硬座車YZ20形2605。自重13.5t、載重7.5t。妻面には「広東梅隆鉄路」銘の検査標記が記されている。'95.3.18 西埔
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梅隆鉄路は2フィート6インチ(762㎜)軌間の地方鉄路としては路線延長も長く、そのためか、車輌、運転、保安等すべてが鉄路局に順じた本格的なシステムとなっていました。機関車のみならず被牽引車輌も“本線”同様に形式番号がふられ、それぞれに自重・荷重・換算と検査標記が入れられているのはご立派です。

090413n032本線列車に充当される客車はもちろん硬座車で、記号は鉄路局本線と同様のYZ。車体標記はYZ20 26XXとなっていますからYZ20形と思われますが、窄軌(ナローゲージ)客貨車の形式称号の実態はほとんど知られておらず、推測の域を出ません。いずれにせよTR47を思わせる本格的な台車を履くこの客車は、本線用客車をダウンサイジングしたような立派なものです。
▲硬座車YZ20形の客室内。木製の椅子が並び、意外と小ざっぱりしている。'95.3.18 西埔 P:水野克成
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▲ほとんど有蓋貨車にしか見えない代用客車CP15008。いったいこのような代用客車が何輌あるのかはわからなかったが、休車となって留置されている一般客車も見受けられ、なぜわざわざ代用客車を仕立てる必要があるのかも不明。'95.3.18 西埔 P:水野克成

それに対して驚かされたのがステンシルで「代用座車」と標記された有蓋車です。梅県~西埔間の定期混合列車には3輌のYZ20形が組み込まれていましたが、そこに継ぎ足しのように連結されていたのがこの「代用座車」。列車が停車して乗客がばらばらと降りてくるまでは“客車”とは思いもしませんでした。

090413n031CP15008(鉄路局標記に従えばCは無蓋車、Pは有蓋車の意か…)と標記のあるこの代用客車、トラディショナルなアーチバートラックを履いた鉄側有蓋車に申し訳程度の窓を設けたもので、重そうな外吊式の側扉もそのままです。車内にはさながら公園のベンチのような椅子が設けられてはいるものの、正規の客車YZ20との格差は歴然。運賃が別設定となっているとも思えず、この代用客車に乗り合わせた方は不運以外のなにものでもありません。
▲その室内。木製のベンチシートがあるだけでほとんど貨車そのもの。窓も極端に少ない。'95.3.18 西埔 P:水野克成
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▲「代用座車」の標記がわかるCP15014。天気さえ良ければ無蓋車に乗ったほうがよほど楽かもしれない。'95.3.18 西埔 P:水野克成

それにしても広東省内陸部といえば夏場の蒸し暑さは尋常ではないはず。側扉を空けっぱなしで走行できるようにスライド式の転落防止柵が車内に設けられていましたが、なんとも信じられないスパルタンさです。

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▲本線列車の最後部に連結されるブレーキバン。アメリカ流に言えば“Bay Window Caboose”と呼ばれるタイプ。この車輌も張り出し窓以外に窓らしきものがない。'95.3.18 西埔
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▲石炭・鉱石輸送の主力はこのボギー・ゴンドラ。荷重16t、自重6.5t、容積15.3?。C15027の標記があるが、Cは無蓋車を示すので、形式はC15なのだろうか…。'95.3.18 西埔
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西埔で産出される石炭と鉄鉱石を運搬するのが主目的の梅隆鉄路だけに、貨車の大半は16t積みの無蓋車、いわばゴンドラでした。本線の混合列車は機関車の後ろに延々とこのゴンドラを連結し、その後に代用客車+YZ20形客車3輌、そしてカブースという編成でした。

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