鉄道ホビダス

2009年4月 5日アーカイブ

嘉多山公園の東武30号機。

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▲D9(6200系)と同等の5フィート(1524ミリ)動輪とベルペア火室が特徴の30号機。本機を含む6輌が東武鉄道形式B3形となった。'91.11.16 嘉多山公園
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大手私鉄のなかでも東武鉄道は昭和40年代まで蒸気機関車を使用しており、しかもそのいずれもが英国生まれの2Bテンダー機であったことで知られています。7月にリニューアルオープンを予定している東武博物館(→こちら)に保存されている5号機、6号機も、無煙化の前年、1965(昭和40)年まで現役で活躍していたピーコック機です。

090316n024.jpg世代的にはタッチの差で実見することかないませんでしたが、佐野線とその支線用に残された東武鉄道最後の蒸気機関車が廃止されたのは1966(昭和41)年6月30日。最終的に残されていたのは30・31・34・39・40号機の計5輌で、30・31・34号機がベヤー・ピーコック製、39・40号機がシャープ・スチュワート製の英国製2Bテンダー機でした。余談ながら、“2Bテンダー”と呼ぶよりは、“よんよんれい”と英国流のホワイト式で呼んだ方がしっくりくるのは、いかにも英国紳士を思わせるその流麗な容姿ゆえかも知れません。
▲5500形と比べると角張った印象のキャブを持つ。'91.11.16 嘉多山公園
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▲5500系や6200系が傾斜のついたランボードが特徴なのに対し、本機のランボードは直線。本来スプラッシャーにはピーコックの装飾プレートが付けられていたはず。'91.11.16 嘉多山公園
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その5輌のうちの1輌30号機は、最後の活躍の地となった栃木県・葛生の公園に保存されています。1914(大正3)年に増備されたグループでピーコック製(製番5837)。直径1524ミリと6200形(ネルソン)と同径の巨大なスポーク動輪を持ち、ベルペア火室が特徴的です。

090316n021.jpg今回ご紹介する写真は公園整備途上の状況ですが、その後、屋根が設けられ、隣には遊具のローラースライダーが設置されるなど、周囲の様相は大きく変化してしまっています。しかも現在ではナンバープレートが失われ、前照灯のレンズが割られるなど、保存状態は決して良いとはいえなくなってしまいました。わが国に輸入された最後のピーコック“よんよんれい”6輌のうち、現存しているのは本機と東京・大田区の萩中交通公園の34号機のみ。それだけに再整備されて末永く保存されることを祈りたいと思います。
▲テンダーは5500形と同形の3軸のもの。'91.11.16 嘉多山公園
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▲ラストラン間近。多くのファンに見守られて発車してゆく現役時代の30号機。記念列車の牽引は僚機34号機が務めた。'66.6.26 P:笹本健次
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なお、この30号機の保存場所は古くからほとんどの文献が「喜多山公園」と表記していますが、正しくは「嘉多山公園」(かたやまこうえん)で、現在は市町村合併で佐野市所管の公園(佐野市嘉多山町1790番地)となっています。

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