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レイル・マガジン編集長自らが作る編集日記。

2009年3月18日

最後の非電化軽便・尾小屋鉄道を語り継ぐ一冊。

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▲新小松行きのキハ2が金平に到着する。小さな荷台には荒縄で結束された荷物が積み込まれている。'75.9.2 金平 P:名取紀之 (RMライブラリー『尾小屋鉄道』より)
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毎月ご好評いただいているRMライブラリー、まもなく発売の第116巻は寺田裕一さんによる『尾小屋鉄道』です。寺田さんは弊社刊『データブック日本の私鉄』や『消えた轍』でもお馴染みですが、実はその原点は尾小屋鉄道にありました。

ogoyahyou1jpg.jpgご存知の方も多いと思いますが、尾小屋鉄道は北陸本線小松駅に隣接する新小松駅から銅山として栄えた尾小屋を結んでいた762mm非電化の、いわゆる軽便鉄道です。日本のほとんどの軽便鉄道が昭和40年代までに姿を消しましたが、この尾小屋鉄道は1977(昭和52)年まで運行を続け、その晩年にはファンの絶大な人気を得ましたので、40代以上の方なら思い出がお有りの方も多いのではないでしょうか。本書はそんな尾小屋鉄道の沿革・車輌などを、懐かしい晩年の姿と共に収録したものです。

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▲混みあうキハ3の車内。車端には自転車まで積み込まれていた。P:寺田裕一 (RMライブラリー『尾小屋鉄道』より)
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ogoya23.jpg著者の寺田さんも尾小屋鉄道に魅せられた一人でした。まだ中学三年生だった寺田さんは1975(昭和50)年春に当地を訪れて以来、その情景に魅せられて姫路の自宅から訪問を続け、撮影のみならず現地の方々との交流を深めていきました。それだけに、稀に見る大雪に見舞われた最終年、自作のヘッドマークを携えて現地へ赴いた最終日までのエピソードには、現地にいた人ならではの臨場感が満ち満ちています。ちなみに中学生の寺田さんは、尾小屋鉄道が762mmの軽便であることを現地に着いてから知ったそうです。数々の著作で健筆を振るわれる寺田さんですが、その原点は、実はここ尾小屋にあったのです。
▲最後の年、1977(昭和52)年は稀に見る雪害との闘いで幕を開けた.不通区間を復旧しようと懸命の活躍を続ける自家製ロータリー車。 (RMライブラリー『尾小屋鉄道』より)
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▲終点・尾小屋駅は郷谷川の上に駅舎を構える変わった駅だった。構内外れにはささやかな車庫と転車台が残されていた。 (RMライブラリー『尾小屋鉄道』より)
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ogoya42.jpgなお、尾小屋鉄道は廃止後30年以上が経過していますが、小松市児童館の「なかよし鉄道」や尾小屋鉱山資料館の「ポッポ汽車展示館」などで車輌が動態保存されており、現在も乗車することができます。間もなく雪解けのシーズン。本書を携えて小松・尾小屋を訪ねてみるのもよいのではないでしょうか。
▲わずかな車輌数ではあったが、そのそれぞれを、竣功図と写真で細かく紹介している。 (RMライブラリー『尾小屋鉄道』より)
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