鉄道ホビダス

紀州鉄道は今…。(下)

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▲沿線にはマンションも建って宅地化が進んでいるとはいえ、まだこんな長閑な光景を目にすることもできる。'08.7.20 御坊-学門
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紀州鉄道の前身の御坊臨港鉄道は、紀勢西線の開業に合わせて免許を取得しましたが、特筆すべきは昭和初期のこの時点で、蒸気機関車ではなくガソリン機関車を準備したことです。1931(昭和6)年の開業時点で内燃機関車を使用していたのは、軌道を別とすれば、鉄道ではほかに銚子鉄道の例があるのみでした。

080729n2.jpgこれは創業者で地元の大地主でもあった田淵栄次郎の進取の気性によるものが大きかったようで、のちに戦後の混乱の中で導入した蒸気機関車を森製作所の勧めでディーゼル機関車化改造(177号→DB158)し(『森製作所の機関車たち』参照)、その後の同様の改造に大きな指針を示すなど、路線規模の割には小さくない足跡を残してきました。開業以来70余年、事業主体は変わろうとも、“今なお現役”のキハ603を見ていると、そんな歴史も垣間見えてくるようです。
▲JR線の構内片隅に居候するかのように誂えられた紀州鉄道用0番ホーム。'08.7.20 御坊
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▲JR御坊駅は駅前ロータリーを備える立派な駅舎(左)。ただ駅舎内では紀州鉄道の乗車券は購入できず(右)、見渡した限り時刻表も掲出されていない。'08.7.20 御坊
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▲日高高校と御坊中学の前にあるから「学門」駅(左)。車庫のある紀伊御坊駅は全線で随一の立派な駅舎を備える(右)。'08.7.20
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080729n7.jpgさて、沿線に話を戻しましょう。先述の通り中間駅は「学門」、「紀伊御坊」、「市役所前」の3駅しかなく、紀伊御坊を除いて駅本屋さえない片側一面のホームが作られているだけです。最後に各駅の表情をご覧ください。
▲下り方踏切から紀伊御坊駅構内を見る。一見2線の矩形庫に見える車庫は1線のみでキテツ1が収納されている。左に休車中のキハ604の姿も見える。'08.7.20 紀伊御坊
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▲市役所前(左)も簡単な屋根が設けられているだけの片面ホームで踏切に隣接している。右は終点の西御坊駅。かつてはこのホーム横から大和紡績専用線(作業距離0.9㎞)が分岐していた。'08.7.20
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▲夏の鋭い日差しを浴びて草生した線路を紀伊御坊へと去ってゆくキハ603。夏休みの一日、こんな光景を瞼に焼付けに御坊の地を訪れてみては如何だろうか…。'08.7.20 市役所前-紀伊御坊
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