鉄道ホビダス

2008年7月18日アーカイブ

 RM300号完成!

080718n1.jpg今月、本誌『Rail Magazine』はついに通巻300号を達成することができました。1983(昭和58)年12月の創刊以来四半世紀、浮沈の激しい出版界にあってここまで成長できたのも、ひとえに読者の皆様のご支援あってこそで、ここに改めて御礼申し上げます。さて、この記念すべき300号にあたっては、かねてより何とか実現させたいと思っていたプランがありました。沖田祐作さんの膨大な記録「機関車表」のデータベース化です。「機関車表」とは、沖田さんが半世紀近くをかけて築いてきた、わが国に存在したすべての機関車の車歴総覧で、凡人には想像さえできないような努力の末に構築されたものです。

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今回はその膨大な記録の中から国鉄蒸気機関車編をデータCDにして付録いたしましたが、文字にして実に222万字、プリントアウトするとA4判用紙1106枚という圧倒的なボリュームです。
▲インタビュー「機関車表の50年」をお読みになってから特別付録をご覧いただければ、何倍にもその“重み”がご理解いただけるはず。(RM300号誌面より)
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080718n3.jpg巻頭インタビューでは「機関車表」が形になるまでの半世紀をお聞きしています。20代の頃に雑記帳的なメモから始まった車歴調査は、その後謄写版(ガリ版)、タイプ印刷、ワープロ、そしてパソコンと“進化”してきましたが、周辺環境の整備に影響されることなく、沖田さんは毎朝3時半頃には起きて4時頃からこの「機関車表」を打ち続けてこられたのですから想像を絶します。一次資料はもとより、書籍・雑誌、さらには業界紙を含めた新聞各紙にまで目を通し、判明した内容を書き加え続けた成果がこの膨大なデータです。

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かれこれ2年ほど前、300号記念付録の快諾をいただいてデータ・サンプルをお預かりし、大日本印刷、凸版印刷をはじめ、専門のソフトウェア開発会社等にも検索エンジンを含んだデータベース(DB)化を打診してきましたが、残念ながら初期のマッキントッシュの日本語対応ソフト「EGワード」をベースとされていることが大きな足かせとなって容易にはDB化できないことが判明。結局、今回は検索利便性には劣るもののより汎用性の高いPDF化で付録いたしました。
▲これが「機関車表」のサンプル。製造年月日、製造番号から判明した限りの転配履歴、改造履歴、事故歴が綴られている。今月の「蒸気機関車編」はもちろん1号機関車からD61まで国鉄(JR)に在籍した8000輌を超える蒸気機関車を網羅。
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もちろん、誤記や欠落といった不備、さらには個々の出典が不明といったご批判は少なからず頂戴する覚悟ではあります。いみじくも沖田さんご本人がインタビューの中で語っておられるように、この膨大なデータは「“7ならべ”の最初の“7”」です。誰かが“7”を出さない限り“ゲーム”は始まらないわけで、今後この「機関車表」が多くの皆さんの手によってリファインされ、何年、何十年か後に、わが国に存在したすべての機関車の詳細車歴が総覧できる世界に類をみないデータベースが構築できればと願っております。なお、次号301号では続編として国鉄(JR)電気機関車、ディーゼル機関車、さらには暖房車、除雪車、操重車、移動機、それに連絡船などの船舶を網羅した「機関車表」下巻を付録いたします。プリントアウトすれば2号合計で実に1896ページに達する驚異のデータをぜひご活用ください。

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▲著者・高木さん所蔵の貴重な写真もふんだんに反映され、今後、国鉄蒸機の歴史を語る上で欠くことのできない保存版「改稿 国鉄蒸機発達史」。(RM300号誌面より)
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もちろん300号記念号はこのほかにも盛りだくさんです。今から14年前、1994(平成6)年に増刊『日本の蒸気機関車』(絶版)で発表され、その後もバイブルとして語り継がれている高木宏之さんの「国鉄蒸機発達史」を加筆した決定稿「改稿 国鉄蒸機発達史」は本邦初公開の貴重な写真の数々と合わせ、末永く座右に置いていただけるものと思います。

080718n6.jpgさらにこの300号からは異色の新連載も始まりました。プロ野球大洋ホエールズの盗塁王として球場を沸かしてきた屋鋪 要さんの「めざせ打率10割! 屋鋪 要の保存蒸機撮りつぶし」です。ホエールズからジャイアンツに移籍、現在はテレビのスポーツキャスターとしてお馴染みの屋鋪さんですが、実は子どもの頃からの熱心な蒸機ファン。お父さんに連れられてC62重連の「ニセコ」を撮りに行ったのをはじめ、まだ見ぬ現役蒸機に心躍らせた少年時代だったと言います。しかし中学からは寮生活の野球漬けの毎日となってしまい、そのうちに国鉄蒸機終焉の日を迎えてしまいます。
▲プロ野球と鉄道趣味…一見関連性のなさそうなふたつの世界を歩き続けてきた屋鋪さんの新連載にもご注目。(RM300号誌面より)
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この連載はそんな少年時代のリベンジを果たすべく、また、今は亡きお父様への思いを込めて、わが国に残されたすべての保存蒸機を“撮りつぶし”てしまおうという壮大な個人的プロジェクトです。対象は約620輌。屋鋪さんはすでにそのうちの500輌余りを“制覇”しており、現在のところ「打率8割」。果たしていつ「10割」達成なるか…ご期待のほどを。

■ご好評をいただいたジュンク堂池袋本店のトークセッション
昨日開催された本誌300号記念+『編集長敬白』出版記念の広田尚敬さんとのトークセッション「鉄道趣味、そして鉄道写真」は定員を大きく上回るご参加をいただき、好評のうちに終了いたしました。ご参加いただいた皆様には改めてお礼申し上げます。
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▲定員40名の会場に50人以上が詰めかけ大入り満員の会場。女性の参加者も多く、広田さんともども感謝感激。'08.7.17 P:渡邉健志
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●7月9日、書籍『編集長敬白』が日本図書館協会選定図書に選ばれました!
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※明日(19日/土曜日)13:15より新大阪セントラルタワー二階(新大阪駅正面・新大阪ワシントンホテルプラザ)のイベントホール「レ ルミエール」で「Nikon Digital Live 2008」のスペシャルトークショーに出演いたします。「今こそ鉄道写真」と題した本誌でもお馴染みの小山伸也さんとのトークセッションです。お近くの方はぜひお立ち寄りください。なお、これに伴う出張のため、小ブログは21日までお休みとさせていただきます。あしからずご了承ください。

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