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レイル・マガジン編集長自らが作る編集日記。

2008年6月 4日

必見!「エコーモデル・その世界」展始まる。

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▲古くからのモデラーなら、エコーモデルと聞いてまず思い浮かべるのが「城新鉄道」のこのバス車庫や火の見やぐらだろう。車庫脇の便所や落書きに、40年前の阿部さんの非凡さを改めて思い知る。'08.6.4
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先般も予告いたしました「エコーモデル・その世界」展がいよいよ今日から始まりました。場所は東京・丸の内のトレンドスポット「丸の内オアゾ」。今でこそまったく面影はありませんが、私たちファンにとっては忘れることのできない“本丸”こと、国鉄本社ビルの跡地です。

maruzen1007.jpg会場の丸善丸の内本店4階のギャラリーは午前中からたいへんな賑わいでした。「エコーモデル・その世界」展と銘打たれているだけあって、同社が拘り続けてきた1/80スケールの「昭和」が会場に充満しています。なかでも嬉しいのは、ご店主・阿部敏幸さんがアマチュア時代に発表された伝説の「城新鉄道」をはじめとしたジオラマ、ストラクチャーの実物が目にできることです。
▲その城新鉄道火の見やぐらと温泉バスの駅前車庫も実物が展示され、間近で見られる。'08.6.4
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まだわが国の鉄道模型界にウェザリング、エイジングなどという概念がなかった頃、試行錯誤を繰り返しながらも、天才的なセンスで模型をアートのレベルにまで引き上げた阿部さんの足跡を直に辿れるという点では、この展覧会、「阿部敏幸・その世界」展と言い換えても良いかも知れません。

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▲宮下洋一さん作の『地鉄電車慕情』掲載のジオラマもずらりと展示されている。まさに千載一遇の機会。'08.6.4
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もちろん阿部さんの作品にインスパイアされた“後進”は数多く、その代表のお一人が『地鉄電車慕情』で知られる宮下洋一さんです。今回のエキジビションでは宮下さんの「地鉄」関連ジオラマも一気に展示されており、これもまたとない機会と言えるでしょう。ちなみに、宮下さんの作品群は昨年、江戸東京博物館で開催された「大鉄道博」でも一般公開されましたが、この時はアクリルケースに入っていたため、反射でその精緻なディテールが見難い辛さがありました。その点、今回はそのまま展示されているため、実にリアルに鑑賞することができます。

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▲話題のトレンドスポットだけあって、高い天井とスポット照明と、雰囲気も抜群。作品がケース越しでなく直に見られるのも今回のエキジビションの美点。'08.6.4
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maruzen1010.jpgそしてもうひとつ、「エコーワールド2008 ジオラマコンペティション」の入賞作品11作品がすべて展示されているのも圧巻です。すでに特選から準佳作までは決定し、会場では授賞盾とともに展示されていますが、果たしてどの作品が栄冠に輝いたのかは会場にお出でになってのお楽しみとさせていただきましょう。いずれにせよ、どの作品もエコーモデルが35年間にわたって提唱してきた“鉄道模型に地面ありき”の理念を見事に昇華した作品で、実に見ごたえのあるものです。
▲ジオラマコンペの入賞作品展示も必見。いったい「特選」に輝いたのは…。'08.6.4
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▲コンペ入賞作品の情熱には来場者皆さんが釘付けになっていた。写真は加瀬康之さんの「東龍野町界隈」の一隅。'08.6.4
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会場はそれほど広くはないものの、如何せん展示されている世界は1/80。しかもどの作品もが究極の作り込みがなされているとあって、お出でになる際は80倍の会場広さを歩くつもりで、充分な時間的余裕を持たれることをおすすめします。

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▲模型のエキジビションにも関わらず、エントランスには厳かな宝飾ケースが…のぞき込んでみるとロストやホワイトメタルのアクセサリー類…という趣向。'08.6.4
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maruzen1008.jpgもちろん作品展示ばかりでなく、製品や書籍の販売、さらにはロストワックス・パーツの製造工程など、普段は目にすることのできない「舞台裏」も覗くことができます。販売コーナーでは、これから始めようと思うんですが…というビジネスマン風の方が、アドバイスを受けながら小物アクセサリーをチョイスしている姿もあり、驚くほど多い女性のお客さんの姿とともに、新たなフィールドが動き始めた予感もする初日でした。
▲普段は目にすることの出来ないロストワックス製品の製造工程なども必見。'08.6.4
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▲もちろん「三丁目の夕日」関連の展示もある。普段は気後れしがちな奥様同伴でも好評を博す可能性大。'08.6.4

ちなみに、会場内にはエコーモデルが協力した映画「三丁目の夕日」関連の展示コーナーもあり、丸善を訪れたOLの方々が食い入るように見入っている姿も印象的でした。

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▲そしてさらに必見なのが壁面に展示されている阿部さん撮影の昭和の情景の数々。東京駅発の最後の常磐線C62や、全盛期の都電といった鉄道関連以外に、実に丹念に昭和の生活を写されており、まさに写真家顔負け。'08.6.4

そして今回のエキジビションで特筆されるのが、壁面に展示された阿部さん撮影の昭和30?40年代の写真の数々です。もちろん貴重な鉄道情景も数多く含まれていますが、それよりもよくぞこんなものまで…という情景、例えば焼き芋屋、手相見、路上の靴磨き、はたまた長屋の板塀といったものが、これまた決してぞんざいでない、立派な写真作品として“活写”されています。極端な話、この写真を「写真展」としてご覧になるだけでもわざわざ行く価値があるとさえ言えます。

maruzen1013.jpg改めてご案内すると、会期は来週6月12日(木曜日)まで。時間も朝9時から夜21時(最終日は15時)までと、仕事帰りに寄るにも絶好の時間とロケーションです。この週末の土日(7日・8日)には私が司会進行を務めさせていただく宮下洋一さんと諸星昭弘さんのトークショー(両日ともに14時から)も予定されております。もちろん入場無料。モデラーのみならず、多くの皆さんにお薦めしたいエキジビションですので、ぜひお越しください。
▲オープン初日の今日はB滝さんと伺った。阿部さんを囲んでのショット。'08.6.4
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※上の画像をクリックすると「エコーモデル・その世界」展の詳細な開催案内がご覧になれます。