鉄道ホビダス

2008年1月17日アーカイブ

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▲大胡駅ホームから電車庫をのぞむ。下は32年前の情景でポイントや信号保安設備が近代化されたものの、基本的な線路配置や建屋の佇まいは変わっていないのがわかろう。ホーム横の留置線で休んでいるのは開業時からの生え抜きデハニ51。'07.12.1/'76.5.16
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先日、ひさしぶりに上毛電気鉄道の大胡車庫を訪れる機会を得ました。これまでにも何度となく訪れてはいますが、昨年3月にこの車庫を含む一帯が国の有形文化財(建造物)に登録され、改めて拝見させていただこうと足を向けてみたのです。

oogo4n.jpg文化審議会の答申を受けて有形文化財となったのは大胡駅駅舎、電車庫、変電所、変電鉄塔、避雷鉄塔、中継鉄塔、引留鉄塔の7つの構内建造物です。大胡はもともと計画されていた大胡?(伊勢崎)?本庄を結ぶ路線のジャンクションとして位置づけられていた主要駅で、それだけに車庫や工場、それに変電設備といったいわば電鉄の心臓部が集中しています。上毛電気鉄道の開業は1928(昭和3)年。今年でちょうど開業80周年となりますが、開業時から一貫して社名が変わらない鉄道としても特筆されます。
▲有形文化財建造物に指定されている「電車庫」の32年前の姿。もちろん現在でもこの特徴的な姿を留めている。顔を出しているのはデハ102。'76.5.16
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▲庫内の新旧対比。リフティングジャッキや点検台が設けらたものの、天井の明り取りなども健在だ。旧写真にはクハ61の姿が見えるが、この車は成田鉄道が改軌時に用意した木造客車の流転後の姿である。'07.12.1/'76.5.16
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今回有形文化財に指定された7つの建造物のなかでも趣味的に興味深いのは何と言っても電車庫でしょう。幾度となく訪れてはいるものの、庫内を拝見するのは実に32年ぶりとなります。リフティングジャッキなどその後備えられた設備もあるものの、昭和期の木造電車庫の構造をしっかりと残すその姿は、まさに有形文化財に相応しいものと言えましょう。

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▲今年で車齢80歳を迎える上毛電気鉄道の看板的存在デハ101。1928(昭和3)年の開業時に川崎車輌で新製された16m車。'07.12.1

そして庫内には今や上毛の“顔”とも言えるデハ101の姿を見ることができました。最近では貸切運転等に用いられるだけですっかり出番の減ってしまった同車ですが、開業時からずっと現役を通してきたのはまさに驚異的です。もちろん開業80年の今年がデハ101にとっても車齢80歳の記念すべき年となります。

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▲デハ101の客室内と運転台。客室内にはイベントや貸切運転時に好評のアンチークな広告類が下げられている。'07.12.1
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▲BLWタイプながら板バネを用いていない特異なスタイルの川崎製KO形台車を履く。新製時はコロ軸受だったが、戦後の物資難で平軸受に変更されて今日に至っている。右はその軸箱点検蓋を開けた状態。'07.12.1
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ただ、メンテナンスには並々ならぬご苦労があるようで、直流モーターそのものが消えつつある今日、その保守をはじめ、平軸受のメタル交換等々、現場の皆さんの熱意なくしては走り続けることは困難だったに違いありません。社名の変わらぬ電鉄の、新車時から変わらぬ庫で傘寿の祝いを迎えられるデハ101は、けだし幸せだったに違いありません。

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