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レイル・マガジン編集長自らが作る編集日記。

2007年11月 8日

続・阪神の奇怪な電動貨車たち。

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▲4輌の“112形”のうち最後まで残ったのがこの113号と115号の2輌。高橋さんの写真では連結器が装備されていないように見えるが、この竣功図によれば「自社製簡易形」が装備され、設計牽引力も1240kgに設定されていることがわかる。
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▲こちらは藤永田造船所製の115号。主要寸法は113号とまったく同じながら、こちらのブレーキはSM‐3。
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一昨日ご紹介した「阪神の奇怪な電動貨車たち」は、やはり模型心をお持ちの皆さんからとりわけ興味を持たれました。なかでも尼崎車庫の入換えに使われていたという単車の凸型電動貨車は、そのキュートなスタイルが多くの方にかなりのインパクトを与えたようです。

hannsindeka1n%5D.jpgそこで今回は補遺編として手元にあった112形の車輌竣功図表をお目にかけることにいたしましょう。高橋さんによれば4輌いた同形の仲間は1953(昭和28)年頃から徐々に廃車され、最後に残ったのは113号と115号の2輌だそうで、残っていた竣功図もこの2輌のものです。113号は日本車輌製、115号は藤永田造船所製ですが、竣功図表上のスペックは主要寸法、台車(ブリル27‐MCB)、主電動機(GE200‐C)などほとんど同じで、わずかにブレーキに相違が認められる程度です。
▲一昨日お目にかけた高橋 弘さん撮影の115号をもう一度お目にかけよう。'59.12.6 尼崎 P:高橋 弘
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気になっていた連結器は、113号の竣功図では「自社製簡易形」が装着されていることになっていますが、115号のそれでは無碍にも「ナシ」と記載されています(ただし、その割には「ケン引力」の設定値がありますが…)。

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▲112形の後継的な存在として誕生した151形151号の竣功図もお目にかけよう。1965(昭和40)年3月に1121形1140号を改造して誕生した13m凹型車体の電動無蓋貨車である。回転半径1850㎜のホイストクレーン2基を備えていた。
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最後に残った113号と115号は昇圧にともなって1967(昭和42)年に廃車されたそうですが、その後継役となったのが151形です。1934(昭和9)年製の木造車を鋼体化して誕生した1121形1140号を1965(昭和40)年に電動無蓋貨車化改造したもので、こちらはホイストクレーンも備えたより本格的な工事車でした。

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▲さらに“奇怪”なのが101形(左)と161形(右)と称する2輌。電動貨車の仲間というよりどう見ても貨車そのもので、しかも101形にいたってはまるで森林鉄道の運材台車のごとき形態。
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151形は後位側に作業員室が設けられたため荷台の長さは8mあまりしかなく、中央運転台下を空洞にした112形より“有効長”は短くなってしまいました。レールなどの長物を運搬する場合は、101形と称するまるで“運材台車”のような車輌をお供としていたようです。