鉄道ホビダス

2007年11月16日アーカイブ

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6月に刊行された本編3巻+索引巻、合計2424ページに及ぶ大冊『貨物鉄道百三十年史』の別巻とも言うべき『写真でみる貨物鉄道百三十年』が完成し、昨日、編纂にあたられた岩沙克次特別顧問から見本を頂戴してまいりました。本書は日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)が発足20周年事業の一環として取り組んできた一連の社史編纂作業の締めくくりとなる一冊です。

kamotusyashashinsyuu2n.jpgAB判オールカラー242ページのこの本は、写真集と呼ぶには語弊があるほど解説や図表がふんだんに盛り込まれており、先に発行された『貨物鉄道百三十年史』のダイジェスト版の役割も担っているように見受けられます。もちろん“写真でみる”のタイトルに違わず、掲載写真は実に800枚あまり。『貨物鉄道百三十年史』所収のもの以外にも新規の画像が多数追加されており、なかには初出の写真もあって、文字通り必見の一冊となっています。
▲さりげなく挿入されているが、前見返しは1904(明治37)年頃に海軍省が気球から撮影したという新橋停車場周辺の超貴重な写真。鉄道作業局新橋工場の様子も伺え、この写真だけでも見ていて飽きない。(『写真でみる貨物鉄道百三十年』より)

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▲全242ページは本編9編と付編で構成されている(左は目次)。各章ごとに総論と年表、さらに電化の進捗もひと目でわかる全国鉄道路線図が入っているのもありがたい(右)。(『写真でみる貨物鉄道百三十年』より)
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▲各章ごとにその時代の主要な機関車・貨車が形式写真で紹介されている。主要貨物駅や操車場の空撮が豊富に掲載されているのも特筆される(左)。(『写真でみる貨物鉄道百三十年』より)
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全編の構成は、第1章「創業時代」から第9章「日本貨物鉄道時代」までの本編と、付編としての貨物鉄道小史(およびその英文)、民営鉄道の時期別分布図、主要都市圏の線路網の変遷からなっており、巻末には1978(昭和53)年現在の東京付近配線略図(国鉄運転局作成)が折込として添付されています。

kamotusyashashinsyuu7n.jpg本書のもっとも特筆すべきは、一鉄道会社の歴史写真集という枠を超えて、日本の鉄道史を通観できる編集となっている点です。各章ごとに設けられた総説と略年表は“貨物”という枠に拘泥することなく、私鉄を含めたわが国の鉄道の趨勢を的確に示しており、その中で貨物輸送を位置づけています。通常は避けて通りがちな事故の記録も交え、わが国の鉄道が歩んできた道のりをきちんと後世に伝えてゆこうという意図が感じられ、その点でも出色の内容と評せましょう。
▲きわめて珍しいヨ2500形の写真も盛り込まれている。ちなみに「ヨ」の次に標記されている「H」は、状態不良につき運用を制限し優先して廃車すべき貨車を示している。(『写真でみる貨物鉄道百三十年』より)
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▲そして本誌8月号で広田尚敬さんが特撮してくださった1300t高速コンテナ列車(5050レ)の添乗撮影が本書のラストシーンを飾っている。(『写真でみる貨物鉄道百三十年』より)

圧倒的な枚数の歴史的写真を収録したこの『写真でみる貨物鉄道百三十年』、今月20日から一般発売開始とのことですが、頒布価格が5250円(税込)と手ごろなこともあり、文句なくお薦めの一冊と言えるでしょう。

※既刊『貨物鉄道百三十年史』はホビダスダイレクトでもお求めになれます。

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