鉄道ホビダス

小田急新型ロマンスカーMSEを公開。(上)

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▲スモークの中から姿を現すというなかなか凝った演出で報道公開が開始された。'07.10.19 大野工場 P:RM(高橋一嘉)

昨年9月に製作発表が行われた(昨年9月20日付け本ブログ参照)小田急電鉄の新型ロマンスカー60000形MSE(Multi Super Express)の完成披露が本日行われました。
既報の通り、この60000形は一昨年5月に東京地下鉄(東京メトロ)と小田急電鉄が合意した千代田線・小田急線直通特急の運転に対応するため製作された車輌です。組成は6輌固定(4M2T)2本と10輌編成時に新宿方に連結される4輌固定(2M2T)1本ですが、今回お披露目されたのはひと足早く完成した6輌編成です。それでは、明日と2回に分けてこの注目の新ロマンスカーをご紹介してみましょう。

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▲小田原方から見た60000形MSE。フェルメールブルーという色の名称は画家のフェルメールに因んだもの。'07.10.19 大野工場 P:RM(高橋一嘉)
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デザイン設計は50000形と同じく岡部憲明氏によるもの。アルミ製車体の型材のうち、床や窓下部分など6つはVSEと共用、肩部や天井部分など3つは新規設計とのことです。外観は50000形からの血統を色濃く感じさせますが、流線型先頭車の先頭部スカート形状は昨年発表の完成予想図に比べて形状が変更され、連結器両側に設置された前灯とともに異なる印象を与えるものとなっています。車体色は既報の通りフェルメールブルーにロマンスカー伝統のオレンジバーミリオンの帯。このフェルメールとはいうまでもなく、現在、新国立美術館で「牛乳を注ぐ女」が公開中の17世紀オランダの画家、ヨハネス・フェルメールに因んだものです。なお、50000形同様、ミュージックホーンは搭載していますが、現在のところ東京メトロ線内では使用しない予定とのことです。

msehizyouguti.jpg2.3mの天井高が確保された車内はゆとりのある空間を感じさせますが、その一方、ビジネス客中心であることを考慮して、腰掛の背ずりは大変高いものが使用され、各席毎の個別感を演出するものとなっています。また、これまでのような腰掛背面格納のテーブルは、引き出し時に前席の乗客に僅かながら不快な衝撃を与えることがあることから廃止され、代わりにA4サイズパソコンが載せられる大きさのテーブルが肘掛内に格納されました。ちなみにこの腰掛、地下鉄線内での短時間での折り返しを想定し、リクライニング中やテーブル引き出し時にも回転が可能となっています。
▲デビュー前から注目されていた流線型側の非常口を開いたところ。VSEに似た造型の先頭部にプラグドアが組み込まれている。'07.10.19 大野工場 P:RM(高橋一嘉)
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▲30000形EXEと同様、分割併合のため中央に貫通路を持つTc1'車。'07.10.19 大野工場 P:RM(高橋一嘉)
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注目の運転計画は、昨年発表とは大きく異なり、以下のようになりました。
●平日ダイヤ
朝方:<メトロさがみ> 本厚木→北千住1本
夕方:<メトロホームウェイ> 北千住→唐木田1本
夜間:<メトロホームウェイ> 大手町→本厚木2本
●土休日ダイヤ
朝方:<メトロさがみ> 本厚木→北千住1本
日中:<メトロはこね> 北千住?箱根湯本2往復
夜間:<メトロホームウェイ> 北千住→本厚木1本
●有楽町線乗り入れ
土休日の<メトロさがみ><メトロホームウェイ>は年間30日程度北千住発着が有楽町線新木場発着に変更され<ベイリゾート>の愛称で運転

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▲VSEと同じくドーム状の天井、そして背の高い腰掛が並ぶ客室内。'07.10.19 大野工場 P:RM(高橋一嘉)
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編成は10輌もしくは6輌編成で、4輌での運転は予定されていません(平日は夜間の2本目のみ6輌で、他は全て10輌で運転予定/行き帰りで運転本数が合わないものについては片道回送運転)。注目の地下鉄線内の途中停車駅では代々木上原経由の定期利用客の多い駅上位3駅で、乗り換えにも便利ということで選出されたとのこと。なお、地下鉄線内での追い抜きはなく、各駅停車との平行ダイヤとなります。

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▲ご覧の通り、テーブルを出したままでも腰掛は回転可能。地下鉄線での短時間での折り返しを想定した工夫である。'07.10.19 大野工場 P:RM(高橋一嘉)
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一方、小田急線内では成城学園前が初めて特急停車駅となりました。これは世田谷区内からの千代田線への直通利用客が多いという理由によるものとのことです。

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▲流線型側の運転室。運転席背面に見えるのは運転士用のコート掛け。 '07.10.19 大野工場 P:RM(青柳 明)
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そして注目されるのは今回初めて発表となった有楽町線への直通運転です。これは東京西部から湾岸方面への利用客を見込んだもので、再開発により発展著しい豊洲にも停車し、お台場や東京ディズニーリゾート方面へのアクセスとして注目されますが、ファンの目から見れば、小田急の電車と西武・東武の電車が同じ線路を走ることの方が衝撃的でしょう。なお、特急料金設定は利用しやすい額を両社で協議した結果とのことです。また、土休日のみ専用のワゴンによる車内販売が予定されています(平日は自動販売機のみ)。

■平日ダイヤ
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■各列車ダイヤ(平日) ※特記以外1本運転
●本厚木発→北千住 メトロさがみ(朝方)
  本厚木、町田、表参道、霞ヶ関、大手町、北千住
●北千住発→唐木田 メトロホームウェイ(夕方)
  北千住、大手町、霞ヶ関、表参道、成城学園前、新百合ヶ丘、小田急永山、小田急多摩センター、唐木田
●大手町発→本厚木 メトロホームウェイ(夜間)2本運転
  大手町、霞ヶ関、表参道、町田、本厚木
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■休日ダイヤ
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■各列車のダイヤ(休日) 特記以外1本運転
●本厚木発→北千住 メトロさがみ(朝方)
  本厚木、町田、新百合ヶ丘、成城学園前、表参道、霞ヶ関、大手町、北千住
●北千住⇔箱根湯本 メトロはこね(夕方) 2往復
  北千住、大手町、霞ヶ関、表参道、町田、小田原、箱根湯本
●北千住発→本厚木 メトロホームウェイ(夜間)
  北千住、大手町、霞ヶ関、表参道、成城学園前、新百合ヶ丘、町田、本厚木

■有楽町線乗り入れ (臨時列車)
●本厚木発→新木場 ベイリゾート(メトロさがみ変更運転) ※臨時列車(朝方)
  本厚木、町田、新百合ヶ丘、成城学園前、表参道、豊洲、新木場
●新木場発→本厚木 ベイリゾート(メトロホームウェイ変更運転) ※臨時列車(夜間)
  新木場、豊洲、表参道、成城学園前、新百合ヶ丘、町田、本厚木
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■特急料金一覧表
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■特急料金と運賃
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新型ロマンスカーMSE概要
■形式:60000系
■名称:MSE(Multi Super Express)
■編成:6輌編成2本 4輌編成1本 分割併合可能
■定員:10輌編成時は578名 6輌:352名 4輌:226名
■制作費:約38億円
■製作:日本車輛製造(株)

詳しくはこちら(PDFファイル) 小田急
詳しくはこちら 東京メトロ
東京メトロホームページ
小田急電鉄ホームページ

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