鉄道ホビダス

2007年10月31日アーカイブ

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▲ウォータールー駅全景。開業間もない頃の撮影で、パリ行きのユーロスターがまさに発車してゆこうとしている。画面後方には在来列車の発着ホームが見える。第三軌条集電のため架線がないのに注意。'95.10.29 ウォータールー駅 P:名取紀之
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昨日ご紹介した“エキスポ・ナローゲージ”にゆく道すがら、岡山君がセント・パンクラス(St Pancras)駅に寄って写真を撮ってきてくれました。わが国ではほとんど話題にもなっていませんが、実は11月14日からドーバー海峡を越える“ユーロスター”の英国側の発着駅が、これまでのウォータールー(Waterloo)駅からこのセント・パンクラス駅に変更となるのです。

eurostar2n.jpg1994(平成6)年11月14日にユーロトンネルの開業とともに誕生したユーロスターは、海峡を越えて英国内に入ると在来線に乗り入れ、第三軌条集電方式に切り替わってウォータールー駅を目指していました。フランス国内やユーロトンネル内の最高速度300km/hの高速ぶりを堪能して英国内に入った目には、まるで地下鉄の明かり区間を行くような低速ぶり(と言っても額面での最高速度は140km/h)に面食らったものです。これを改善すべく2003(平成15)年9月には高速新線(Channel Tunnel Rail Link=CTRL)が部分開業、パリ?ロンドン間は最速2時間35分に短縮されましたが、依然として最後のウォータールー駅までの区間は在来線の第三軌条集電に頼っているのが現状です。
▲駅構内では一般列車とは分離されているものの、高速新線までのサウスイースタン線は今日までこのような近郊列車との混走となっていた。'95.10.29 ウォータールー駅 P:名取紀之
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▲11月14日からユーロスターの英国側の玄関となるセント・パンクラス駅ホーム。屋根を支える鋼体は1860年代の建設当時のものがそのまま使われているという。'07.10.27 P:岡山英明

eurostarnewstn2.jpg今回、悲願とも言える高速新線延伸工事が完成し、11月14日からはパリ?ロンドン間は最速2時間15分(ブリュッセル?ロンドン間は最速1時間51分)と従来より30分も短縮されますが、それにしても発着駅そのものを変更してしまうとは、わが国ではちょっと考えられないドラスティックな処置です。セント・パンクラス駅はキングスクロス駅と隣り合わせのまさにターミナル。一方、テムズ川東岸のウィータールー駅は、今後は“国際旅客列車”がこなくなってしまい、一気に寂しくなってしまうに違いありません。
▲堂々とした歴史的建造物のセント・パンクラス駅本屋。ユーロスター乗り入れを前に各種工事も追い込みとなっているようだ。'07.10.27 P:岡山英明
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▲パリ北駅でずらりと並んで発車を待つユーロスターたち。手前の3200番代車はフランス側車籍の編成。'95.10.29 パリ北駅 P:名取紀之

改めて考えてみると、架空線式の高速新線がセント・パンクラス駅まで延伸するということは、集電靴を使って第三軌条をゆくユーロスターもあと2週間で見納めということになります。

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