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2007年7月 7日アーカイブ

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鉄道友の会(会長・須田 寛、会員約3400名)は、1958(昭和33)年の第一回(受賞:小田急電鉄3000形SE車)以来ちょうど50回目となる2007年「ブルーリボン賞」に富山ライトレールの0600形「ポートラム」を選定しました。また、「ローレル賞」はJR東日本のE233系と西日本鉄道の3000系に決まりました。改めてご紹介するまでもないかと思いますが、両賞は前年中に“営業運転に就いた”新車を対象に、「ブルーリボン賞」は全会員の投票をもとに会員が優秀と認めた車輌に、「ローレル賞」は性能・デザイン・製造企画・運用などの諸点に卓越したものがあると選定委員会(10名)が認めた車輌に贈られます。ちなみに今年のノミネート車輌は11車種でした。
▲見事今年の「ブルーリボン賞」に輝いた富山ライトレール0600形「ポートラム」。ちなみに50年にわたる同賞の歴史の中で純然たる路面電車が受賞するのは初めてのこと。'07.4.30 P:名取紀之
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投票の結果、2007年「ブルーリボン賞」は、有効投票3012票のうち、最高得票の780票を獲得した富山ライトレール0600形が受賞しました。富山ライトレールについては一周年を迎えたつい先日も このブログでご紹介していますが、鉄道友の会のプレスリリースよりもう一度その概要と選定理由をご介してみましょう。

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▲富山ライトレール0600形の車内。バリアフリー化を念頭に細部まで実に心配りのなされたものとなっている。'07.4.30 P:名取紀之

富山ライトレール0600形は、富山港線を日本で初めての本格的なLRT(Light Rail Transit)に転換するために導入された超低床LRV(Light Rail Vehicle)で、「ポートラム」という愛称がつけられています。主要構成は、新潟トランシス製の標準車両を基本とし、路面の軌道区間だけでなく旧富山港線の鉄道線区間を最高速度60km/hで実際に走行することを前提としているのが最大の特徴となっています。
外観は地上側とのトータルデザインにより、立山の新雪をモチーフとしたスノーホワイトを基調色に、アクセントカラーをシンプルに配したものとし、細部のデザインについては公募により決定されています。アクセントカラーを編成ごとに変化させることで、各編成の個性を主張させています。また、開業時からICカードシステムを本格的に導入しており、すべての出入り口にICカードリーダを設置して、各種運賃制度の運用に柔軟に対応可能としています。デザインと機能の両面において、公共交通を活かして進める「街づくり」を担わせる意図を明確にした上で企画された車両であり、全ての車両をこの「ポートラム」で揃えて開業したことも、富山ライトレールの成功へと導いた大きな要因といえます。
少子高齢化の進行が加速する中、地域公共交通の復権が改めて待望される状況において、廃止寸前の地方ローカル線から「都市の装置としてのLRT」としていちはやく再生の一歩を踏み出した富山ライトレールのシンボルとして、この「ポートラム」は鉄道友の会の多くの会員の支持を集めたことから、今回ブルーリボン賞に選定しました。

jree233.jpgいっぽう、ローレル賞に選定された東日本旅客鉄道E233系は中央線用として登場した一般型電車で、今後の標準車輌として首都圏の各線への導入が計画されています。
“利用者にとって魅力ある車両の登場が、最近のコストダウン一辺倒の風潮に一石を投じ、今後の標準車両のコンセプトとして各社に波及することで、利用者重視という姿勢が新しい通勤車両のスタンダードとなることが期待される中、そのリード役としてE233系が存在感を確立していくものと思われ”(プレスリリースより)、「利用者第一の設計コンセプト」、「上質な車内サービス装備の標準化」、「機器二重化による故障対策の実現」といった特徴が、選考委員会において評価されたことから選定されたものです。
▲ローレル賞に選定されたJR東日本のE233系。P:鉄道友の会提供

JRW3000.jpg同じくローレル賞に選定された西日本鉄道3000系は西日本鉄道としては初のステンレス車体を採用した通勤用車輌です。
ステンレス車体の採用とともに、技術面では、車体の鋼体部分の接合の大半に日本の鉄道車輌としては初となるレーザー溶接を採り入れた点、客室設備としては転換クロスシート中心とすることで、従来の西鉄の通勤車輌にない高い車内サービスを実現した点、また、インバータ制御装置の機能を3種類にモード変化をさせることで、故障時の対策を強化している点、短編成用の故障対策システムとして、高度な機器を用いることで、機器の搭載数を押さえる効果をもたらした点などが選考委員会において高く評価されて選定されたものです。
▲同じくローレル賞に選ばれた西日本鉄道3000系。P:鉄道友の会提供

ところで、鉄道友の会は先週末の定時総会において、馬渡一眞前会長の逝去にともなう会長人事を決定、新会長に前JR東海代表取締役社長・会長の須田 寛さんが就任されました。産業観光にも力を注がれてきた須田会長だけに、今後の鉄道友の会の活動がさらに期待されます。

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