鉄道ホビダス

2007年7月 3日アーカイブ

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レイアウトを志向されているモデラーの方なら、宮下洋一さんのセクションをご存知ない方はおられないでしょう。1990年代に何度も『RM MODELS』誌上で作品を発表いただきましたが、そのたびに衝撃を受け、レイアウトへの思いを新たにしたのは私だけではないはずです。
▲秋の陽が田島口駅を包む。吊り掛け音を響かせて小さな電車がやってきた。時は昭和38年晩秋…宮下さんの傑作「中越鉄道田島口駅」をアパーチャーをピンホール状に絞り込めるように改造したキヤノンFD35㎜で撮影させてもらった。ファインダー越しに作者の“思い”が伝わってくる。P:名取紀之
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▲こちらは「茶色の電車が通る道」と題した小さなセクション。踏切脇の雑貨屋の裏手には洗濯物が…。P:名取紀之

その宮下さんの作品の実物が、来週から始まる江戸東京博物館の「大鉄道博覧会」会場で実際にご覧になれる運びとなりました。誌上では模型としての作り込みはもちろんのことながら、可能なかぎり作者の“思い”も伝わるように誌面展開を図っているつもりではありますが、当然のことながら紙媒体では限界もあります。いうなれば絵画などの美術品と同様に、実際に自分の目で見ればまた違った感動も味わえるはずですので、ぜひこの機会に会場で実物をご覧になってみてください。

miyasita3n.jpgさて、その宮下洋一さんの作品をまとめた『地鉄電車慕情』の改訂新版(税込1500円)が完成いたしました。6年ほど前にムックとして発行し、好評裏に完売してしまっていましたが、今回の「大鉄道博覧会」開催にあわせ、新作を追加してのリニューアル新版となっています。宮下さんが長年にわたって心象鉄道として模型化し続けてきた中越地方鉄道=「地鉄電車」も終着駅・山田の完成をもって最終章となりますが、完結編と銘打つだけあってその完成度は尋常ではありません。メイキング解説「終着駅山田の出来るまで」も収録しておりますので、これから第二、第三の「地鉄電車」を目指そうという方には座右の書となるはずです。
▲同じく「茶色の電車が通る道」より。築堤下の村の消防団詰所に火の見櫓。いつか見たデジャブを感じさせる心象風景がそこにある。P:名取紀之

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▲地鉄電車完結編と銘打たれた終着駅・山田駅前の「大衆食堂」(左)と新作の中越地方鉄道軽便軌道線の夜景(右)。どの角度にも数々の物語が詰まっている。P:青柳 明
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cdbhyousi1n.jpg宮下さんのレイアウトを実際に拝見すると、ぐいぐいと引き込まれる“魔力”のようなものが感じられてなりません。見れば見るほど細かい部分にまで心象風景が溢れていて、かといってそれが過剰なギミックとなっていない心地よさと言いましょうか、ご本人の温和なお人柄に似て、見る者の心まで解きほぐしてくれる…そんな力が宮下さんの作品には秘められているような気がします。

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