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レイル・マガジン編集長自らが作る編集日記。

2007年4月22日

ふたたび秩父鉄道へ。

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一週間ほど前のことになりますが、RMライブラリー『国鉄蒸機の装備とその表情』などでお世話になっている西尾恵介さんらのお誘いで、ひさしぶりに秩父鉄道を訪ねました。前日までの予報では荒天がアナウンスされていましたが、当日はうって変わって初夏を思わせる晴天、まさに絶好の撮影日和となりました。
▲土曜日とはいえ、武州原谷より上り方では驚くほど多くの貨物列車を見ることができる。野上駅で退避するデキ505牽引の7205レを横目にデキ105牽引の上り7006レ(右)が通過してゆく。左は交換待ちの“芝桜臨電”回送車。'07.4.14 野上

chichibu793.jpg改めて申し上げるまでもないかと思いますが、私鉄の貨物列車、とりわけ旅客営業をしている私鉄(線区)の貨物列車(定期)は今や天然記念物的存在で、樽見鉄道が貨物営業を終えてしまった現在、岳南鉄道、三岐鉄道三岐線、水島臨海鉄道、そしてここ秩父鉄道と4箇所のみ(黒部峡谷鉄道を除く)となってしまいました。その中でも圧倒的な貨物列車本数を維持しているのが秩父鉄道です。
▲電気機関車もさることながら、懐かしの101系電車に出会えるのも秩父鉄道の魅力のひとつ。'07.4.14 上長瀞

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▲デキ506に牽かれた7303列車が影森構外側線へと発車してゆく。ハイライトシーンのひとつながら、設定はあるものの運休が多くなっているのが気がかり。'07.4.14 影森

chichibu762.jpg昨年6月にもご紹介したように、現在秩父鉄道の鉱石列車は三ノ輪鉱山への専用線(影森構外側線)から出荷されるものと武州原谷から出荷されるものがありますが、影森便(三ノ輪鉱山出荷)はダイヤ上の設定はあるものの実際は運休となることが多いようで、この日も構外側線に登ってゆくのは午前中の3便のみといういささか寂しい状況でした。それでも武州原谷?太平洋セメント熊谷工場往復の貨物列車はかなりの本数が設定されており、体感的には1時間に1?2本程度の頻度で目にすることができます。
▲影森構外側線から浦山口方の本線を見下ろす。何とも模型心をくすぐられるシーンだ。前方に架かる人道橋は上り5002レ(パレオエクスプレス)撮影の定番“お立ち台”。'07.4.14 影森
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▲黒谷を発車してゆくデキ506牽引の7303レ。この附近にはのどかな山里の風景が残っており、デキ1やED38が活躍していた時代からお気に入りのポジションのひとつ。'07.4.14 黒谷?武州原谷
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chichibu754.jpg貨物列車の魅力もさることながら、秩父鉄道で特筆されるのは各駅の個性と居心地の良さではないでしょうか。ローカル私鉄の駅というと、とかく無人化によって荒廃してしまいがちですが、秩父鉄道の駅は有人で、どの駅も実に綺麗に保たれています。しかも『模「景」を歩く』でも紹介したように、文化庁の指定登録文化財となっているお花畑駅をはじめ、ストラクチャーとしても各駅が個性派揃いです。
▲黒谷駅本屋。秩父鉄道はストラクチャーも見るべきものが多く、しかも駅内外に無粋な広告看板がほとんどないのが嬉しい。ちなみにこの黒谷も有人駅で、花壇など綺麗に手入れがなされている。'07.4.14 黒谷

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▲秩父の象徴・武甲山をバックに古参電機デキ105(7005レ)が発車を待つ。ひと足先に下ってゆくのは三峰口行き1525レ。'07.4.14

この日も桜が満開とあってC58 363の「パレオエクスプレス」を撮影されている同好の士の姿が目立ちましたが、首都圏近郊に残された数少ない魅力的なローカル私鉄として、今後、秩父鉄道はもっともっと脚光を浴びるのでは…そんな思いを抱きながら陽の傾きはじめた秩父を後にしました。