鉄道ホビダス

鹿島鉄道、最後の日曜日。

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先般も訪問記をお伝えした鹿島鉄道ですが、今日は趣味の大先輩である宮澤孝一さんとお仲間に誘われて、再び鉾田の地を目指しました。廃止まであと一週間。あいにくの雨模様ながら、朝から石岡駅ホームはただならぬ熱気に包まれていました。
▲桃浦駅構内に進入するキハ432+431重連の18列車。最後の日曜日とあって日中の鉾田往復のスジはほとんどが2輌編成となった。'07.3.25 桃浦

kashima325n8.jpgまず何をおいても向かったのは常陸小川駅です。ながらくここ常陸小川駅側線に保存展示されていた「鹿島のカバさん」ことDD901が、前回の訪問翌日に解体されてしまったショックはこのブログでも記しましたが、“あの場所”がどうなっているのかもう一度この目で確かめたくての再訪です。果たして「カバさん」が留置されていた場所は、何の残滓も見出せず、まるで何事もなかったかのごとく静まりかえっていました。つい先日のことにも関わらず、忽然とDD901の姿だけが消えている…その事実が改めて胸に突き刺さります。
▲DD901が展示されていた常陸小川の側線にはすでに車輌の姿はない。そればかりか、車止めに利用されていたシャロン製の自動連結器さえもその姿を消してしまっていた。'07.3.25 常陸小川

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さて、荒天にも関わらず、廃止間際の、しかも春休みの日曜日とあって、惜別乗車目当ての方がひきもきらず、在籍車輌を全車稼動させてもどの列車も満員状態と、終日たいへんな賑わいぶりでした。
▲お馴染みの跨線橋から鹿島鉄道石岡駅を見下ろす。ホームで発車を待つのは71列車のキハ601。KRはすべて出払っており、構内には431、432、そしてキハ714と旧型車ばかりが顔を揃える。'07.3.25 石岡

kashima325n3.jpg石岡駅ホームや終点の鉾田駅構内では、記念乗車券や各種の記念グッズ、さらには名産お土産を販売するブースが設けられ、こちらも大賑わい。なかでも鉾田駅改札口で地元市民の皆さんが、訪れた人たちに野菜を無料でプレゼントされている姿が強く印象に残りました。鉄道がなくなっても鉾田を忘れないでほしい、また鉾田の地に足を運んでほしいという願いが込められたこのプレゼントは、逆に鹿島鉄道がどれほど地域の人たちに愛されていたかを物語ってもくれています。
▲石岡駅ホームの待合室には記念グッズ売り場が設けられ、終日たいへんな賑わいぶりであった。'07.3.25 石岡

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▲鹿島参宮時代から変わらぬ石岡駅ホームの表情。年季の入った時刻表ももう書き換えられることはない。'07.3.25 石岡

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▲JRから鹿島鉄道への「社線連絡跨線橋」とその片隅に掲げられたJR側の承認標。承認年月日「昭和28年11月27日」、「93平方メートル」とあり、期間はJR発足の昭和62年4月1日から「平成29年3月31日まで」とある。30年間の期間設定にも関わらず、ちょうど10年を残してこの跨線橋も役目を終える。'07.3.25 石岡

参考までに今日の日中の主な運用状況を記すと、石岡8:07発の11列車とその折り返し鉾田9:05分発の14列車がキハ601の単行、石岡9:52発の15列車とその折り返しの鉾田10:53発18列車、石岡12:31発の21列車とその折り返しの鉾田13:26発24列車、石岡14:30発25列車とその折り返しの鉾田15:26発28列車の3往復がキハ431+432の2連、石岡11:31発の19列車とその折り返しの鉾田12:42発22列車がキハ601+キハ714の2連、石岡16:29発31列車とその折り返しの鉾田発17:41発34列車がキハ602の単行、その他の石岡~鉾田間列車はKRの2連といった状況でした。

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ただ石岡~常陸小川間の区間運転にキハ601が充当されるケースもあり、常陸小川16:28発70列車のキハ601と石岡16:29発の31列車のキハ602が、途中の玉里駅で交換するという貴重なシーンも見られました。
▲巴川駅に到着するキハ431+432重連の鉾田行き25列車。今日はこの2輌編成が大活躍の一日であった。'07.3.25 巴川

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▲惜別のヘッドマークミニチュア(金属製)は700円也。右は鉾田駅で市民の皆さんが無料で配ってくれていた心づくしの野菜。線路はなくなっても鉾田を忘れずにまた来てほしいという願いが込められている。'07.3.25

思えば今日は鹿島鉄道にとって最後の日曜日でした。最終日は3月31日土曜日…あと6日で鹿島鉄道はその83年におよぶ歴史を閉じます。今日も感じたことですが、最終日を前にしながらも実に懇切丁寧に接してくださっている職員や地元の皆さんの姿を見るにつけ、悔いのない美しいラストシーンで幕を閉じてほしいと改めて願わずにはいられません。

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