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『国鉄時代』第9号は「東京 あの頃…」。 動画付

kokutetsujidai9n.jpg22日発売の『国鉄時代』vol.9の特集はずばり「東京・あの頃…」です。昭和30年代から50年代まで、東京とその周辺にまつわる、人それぞれに思い出深い写真とエピソードが綴られています。時代は高度成長期からオイルショックへ。鉄道で言えば東海道本線全線電化直前から蒸気機関車全廃までの20年…今に至る合理化・画一化は徐々に進んではいましたが、まだまだ鉄道が輸送の要として光り輝いていた時代の、東京の汽車と電車の物語をお届けします。

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まず、巻頭は田部井康修さんの「高崎線 EF50との日々」。大正生まれのイギリス電機EF50は、その後の国産機に比べれば性能的には遜色があり、名機とは言いがたい機関車ですが、甲冑に身を包んだような独特の風格で一際異彩を放っていました。著者の田部井さんは自宅のある高崎から東京まで6年間大学に通い、その行き帰りに学生鞄にいれたセミ・ミノルタで撮影に励んでおられたとのこと。その中からEF50の印象深いカットで構成していただきました。御徒町や神田の高架や高崎線を行く英国紳士の在りし日の姿を、興味深いエピソードとともにご覧ください。
▲御徒町で待機中のEF50 5。その横を駆け抜けるのはEF58 6牽引の高崎線上り快速624レ「あかぎ」。'56.11.16 P:田部井康修(『国鉄時代』Vol.9より)

本号でもっともボリュームある企画は「1960年代の首都圏の蒸気機関車」です。1960年から1970年まで、関東一円に配置された蒸機全機の10年間にわたる動向を、機関区・機関支区別の配置表を軸に西尾恵介さんが解説。一見、無味乾燥に思える表の中からさまざまな興味深い事実が浮かび上がり、意外な発見やドラマすらも見出せます。故・臼井茂信さんはじめ、村樫四郎さん、村松 功さんなどオールド・ファンの方々の作品が16頁の大型企画を盛り上げます。

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▲「配置から見た1960年代首都圏の蒸気機関車」は14形式10輌の動向を区所別の配置変遷から再検証した必見の内容。画面右は尾久時代のC62 22。(『国鉄時代』Vol.9より)

また、「首都圏の旧型電機を追う」では、首都圏に配置されたEF10・EF11・EF12・EF13の1970年代前半の運用と配置について成田冬紀さんが、写真撮影とからめて語ります。横須賀線のEF12、南武線のEF11、東海道本線のEF10など、撮影するために旧型電機の運用を調べ上げた同氏の膨大な記録の中から、興味深いものをピックアップ、これまた貴重な写真とともに展開いたします。旧型電機では1974年から75年にかけて、山手貨物線で運転されていた定期三重連662レも見逃せません。わずか2ヶ月あまりしか運転されなかったこの三重連を、通勤の途次毎日のように観察し続けていた高木宏之さん。三重連を構成する機関車の日付別機関車連結順序表も付いて、胸躍る記事となりました。EF10+EF13+EF13、EF13+EF15+EF12などなど、新鶴見機関区所属機で構成された三重連は日々異なった組み合わせを見せてくれました。EF10+EF10+EF10や、ヒサシ付きのEF10が先頭に立ったカットなどは地道に狙っていなければ決して撮影できなかったもので、ビルの谷間を走る鉄道がまだステンレス色に染め上げられる前の時代の貴重な記録です。

ほかにも、蒸気機関車では川越線・八高線の9600、東京最後の煙となった高島貨物線のD51など、高度成長期をささえた縁の下の力持ちを取り上げました。また、東海道本線全線電化当時の鶴見・蒲田界隈の優等列車銀座の様子、毎日のようにEF58で運転されていた団体列車をHゴムなし原型大窓、ヒサシ付き、縦型フィルター、鋳鋼先台車装備機など牽引機の「美観」を重視して追った若き日の記録、生まれ育った東北本線沿線の少年時代の風景など、それぞれに味わいのある記事を凝縮いたしました。

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さらに、都電が国鉄などの列車・駅とクロスする写真を中心に、ある大雪の日の都電の奮闘振りを描いた椎橋俊之さんの「電車の道は十文字」など、失われてしまった街の風景も誌面の中で生き生きと甦ります。元運転士・中村信雄さんによる横須賀線のモハ43系の話は、さすが関係者だけに、記事にはわれわれファンの立場では知り得ない貴重な記録が詰っています。
▲1956(昭和31)年、東海道全線電化を機に19輌のD62が吹田に集中配置された。全機20輌のなかで姫路に配置された8号機を除くすべてが吹田に結集した。(『国鉄時代』Vol.9より)

特集以外にも興味深い記事を満載いたしました。「山陽本線東部のマンモス機D62」では著者・酒井賢三さんの生まれ故郷である須磨の海岸を行く黄金時代のD62が威風堂々その巨体を現します。昭和30年代前半、D62は吹田機関区に集中配置され、定期14運用と、長大貨物列車の先頭に立ち獅子奮迅の活躍ぶり。海峡をわたる潮風の中で無心にシャッターを切った同氏の作品の中には、重連も多く写っています。また、米坂線で遭遇した9600によるキマロキの排雪作業を収めた水木義明さんの記事も、雪深い山奥で巡り合った僥倖のショット。その興奮が40年の時を越えて伝わってきます。さらに、筑豊本線冷水峠のD60三重連撮影記では臨時列車の運転から三重連運転日を割り出した松崎昌一さんの会心の写真です。

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▲西日を浴びて加古川橋梁を行くD62重連。超ヘビー級バークシャーにとって最後の花道であった。'58.6 P:酒井賢三(『国鉄時代』Vol.9より)

kokutetujidaisara1n.jpg特別付録DVDは、「ゆうづる」「みちのく」「十和田」など優等列車を中心に構成した上野征夫さんの『常磐線 C62快走!』、宮内明朗さんの『昭和30年代関東周辺 私鉄専用線の蒸気機関車』では東武鉄道のベヤー・ピーコックやネルソン、鹿島参宮鉄道のクラウスなど、明治の香り漂う古典機が同時録音で甦ります。さらに三品勝暉さんの『EF58「あかつき」「彗星」』では1972年特急運用に返り咲いたEF58が、朝日を浴びて須磨の海岸から新大阪まで疾風のごとく駆け抜けます。同機の花道を今に伝える貴重な動画です。『川越線822レ』は大宮機関区元指導機関士の小糸健彦さんが、キャブに添乗、朝の武蔵野を駆ける通勤列車を沿線での通過シーンも交え、ドキュメンタリータッチで構成。煙の香漂う出色の作品です。今回は下記リンクに付録DVDのサンプル動画をご用意いたしました。ぜひお買い求めいただき、これらの動画もじっくりと堪能いただければと思います。

動画
下記リンクよりホビダスTV内の動画がご覧になれます。音声付きですので、クリックする前に周囲の環境にご配慮ください。なお、Macでは再生できない場合がございます。
国鉄時代9サンプル動画

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