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レイル・マガジン編集長自らが作る編集日記。

2007年2月28日

ショック!“鹿島のカバさん”死す!

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なんともショッキングなニュースが飛び込んできました。一昨日現状をご紹介したばかりの“鹿島のカバさん”ことDD901が解体されてしまったのです。私が現地を訪れたのが25日の日曜日。なんと翌26日の月曜日には解体されてしまったそうで、あまりのことに言葉を失ってしまいました。
▲再会からわずか一日、無残にもユンボによって解体されてゆくDD901。犬の散歩の近所の人がいつもと同じように通り過ぎてゆく…あまりに悲しい光景。'07.2.26 常陸小川 P:高井薫平

901n226t2.jpgドイツからのお客さんをエスコートして鹿島鉄道に立ち寄り、偶然その凄惨な光景を目にしてしまった高井薫平さんからウナ電メールを頂戴したのを皮切りに、昨日は何人もの方から速報をいただきました。どうやら月曜日朝から構内に乗り入れた重機によって解体作業が始まったようで、まずは貨物ホームに留置されていた2輌のホキが解体され、続いてDD901が俎上に載せられてしまったようです。
▲一緒に留置されていた2輌のホキはすでに解体されてしまったらしく、周囲には車輪や残骸が転がっている。'07.2.26 常陸小川 P:高井薫平

901n12.jpgまさか25日夕方にその姿を見たのが永遠の別れになろうとは思ってもみませんでした。ご紹介したように、土曜日にはボランティアの皆さんの手によって化粧直しが行われ、見違えるように綺麗になっていただけに、わずか二十数時間後の運命の暗転には絶句するしかありません。
▲一昨日のブログでご紹介したこの日曜日の姿。まさか二十数時間後に解体されてしまうとは…。'07.2.25 常陸小川 P:名取紀之

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すでにDD902は再就職先に運ばれて鹿島の地を去っており、今回DD901が解体されたことによって、開業以来14形式15輌の機関車が行き交った鹿島鉄道線上から、ついにすべての機関車の姿が消えてしまったことになります。
▲常陸小川の側線手前にはご覧のような空き地が広がっている。このスペースに乗り入れてきた重機によって52年の生涯に終止符を打たれるとは思いもせず、陽だまりに佇むDD901。'07.2.25 常陸小川 P:名取紀之

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先日も記しましたが、DD901とは個人的にも数え切れないほどの思い出があります。関東鉄道時代、常総線・龍ヶ崎線・筑波線・鉾田線の4線にはそれぞれ試作要素の強い個性豊かなディーゼル機関車たちが分散配置されていました。
▲DD901の重要な任務のひとつは石岡の機関区裏手にあった日本アルコール販売㈱専用線(1.1km)へのタンク車の押し込みだった。石岡駅構内からスイッチバックする形で東側に延びるこの線はかなりの急勾配で、なぜかいつもDD901が仕業についていた。1987(昭和62)年6月12日を最後にこの専用線は使われなくなり、鹿島参宮時代からのシンボル的存在だったこの巨大な煙突も今では見ることはできない。'80.2.12 石岡(日本アルコール販売線) P:名取紀之

901mono2n.jpg常総線には日車のロッド式セミセンターキャブ機DD502、龍ヶ崎線には珍しい東急車輌製のDB11、筑波線には三菱のロッド式35tBB型機DD501、そして鉾田線には元国鉄DD42のDD901といった具合です。なかでも運転整備重量51.6tと圧倒的な体躯をもつDD901の存在感は群を抜いており、その愛らしいスタイルとともに人気も一入でした。当初配置されていた常総線から鉾田線(現在の鹿島鉄道)に移ってきたのが1974(昭和49)年秋。それから1988(昭和63)年春に廃車となるまで、足かけ15年にわたってロッドの音を霞ヶ浦湖畔に響かせ続けていました。
▲オーバークール防止のためのラジエータ・マスクを付けたDD901の冬姿。'80.1.31 石岡 P:名取紀之
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▲DD901(DD42)の生涯。(本誌'88年12月号=No.60所収「鹿島のカバさん」より)
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カバが大きなあくびをしたような長閑な面構えを見て近所の幼稚園児が名づけたという“鹿島のカバさん”。昭和30年代初頭に覇を競った国鉄試作ディーゼル機関車唯一の生き残りだっただけに、かえすがえすもその消失が残念でなりません。

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▲鉾田に向けて玉造町を発車してゆくDD901。鉾田線にはこの丸みを帯びた年代物のディーゼル機関車の姿がよく似合った。玉造町 P:名取紀之

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