鉄道ホビダス

RMライブラリー『仙台市電』が完成。

sendaih1.jpgついに90巻目を迎えた今月のRM LIBRARYは宮松丈夫さんにご執筆いただいた『仙台市電』です。東北最大の都市として大発展を遂げた仙台ですが、30年以上前までは“市電”が走るいかにも“杜の都”らしい静かな佇まいを見せていたのです。

仙台市電が開業したのは時代が大正から昭和に変わる直前の1926(大正15)年11月のこと。この時、秋田市電はまだ民営の秋田電気軌道でしたから、仙台市電は東北地方では初めての公営路面電車ということになります。当初、仙台駅前?大町一丁目間1.7kmおよび東五番丁?荒町1.1kmの路線と10輌の木造四輪単車でスタートした市電は、以後路線の延長を続け、1948(昭和23)年には16kmの路線網が形成されます。

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▲宮松金次郎氏が主宰され宮松丈夫氏が引き継がれた「鐵道趣味社」宮松コレクションから秘蔵の写真も多数掲載。木造単車時代の写真の数々は必見。

車輌も戦前は四輪単車の増備が続けられたものの、戦後はボギー車となり、局の独自設計による軸梁式台車の開発など、技術的にも意欲的な試みがなされました。また、木造四輪単車をそのまま連接車に改造した300形は、日本の路面電車の歴史上でも特異な存在といえましょう。その一方で、廃止された琴平参宮電鉄や茨城交通水浜線、そして呉市電からの譲受車も導入されていました。全廃は1976(昭和51)年3月、その歴史は約半世紀だったことになります。

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改めてご紹介するまでもないかと思いますが、宮松丈夫さんは戦前の鉄道誌の白眉『鉄道趣味』の編集長を務められ、なおかつ西の西尾克三郎さんと並び称される車輌写真の大家=宮松金次郎さんのご子息です。それゆえ、本書にはお父上が撮影された木造単車時代の貴重かつ極めて鮮明な写真の数々も惜しみなく収録されており、まさに無二の記録となっております。
▲仙台市電きっての“珍車”が単車を種車にした連接木造車体に新品の住金FS72、FS73A台車を履くモハ300形301・302。'55.8.10 P:宮松金次郎

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なお、仙台市電の車輌のうち、1号、123、415号は地下鉄富沢車庫に隣接する市電保存館に、多くの資料とともに大切に保存されています。本書を一度片手に訪れられてみてはいかがでしょうか。また姉妹ブログ「台車近影」でもこの市電博物館をご紹介しておりますので、こちらもご覧いただければと思います。
▲各形式の竣功図はもとより、廃止時の北二番丁車庫、長町車庫の平面見取り図も掲載。最後の日々が鮮やかに甦る。

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