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2006年11月28日アーカイブ

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JR東海から新しいレール運搬用車輌の製作についてのプレスリリースが発表されました。保線用の「機械」ではなく、「車輌」と明記してある点に注目しながらこのリリースをご紹介してみましょう。
▲ちょっと日本離れしたフロントデッキ(?)付きのデザイン。塗色はそのミッションゆえに黄色が中心となっている。(JR東海プレスリリースより)

「在来線12線区のレール保守の一環として、年間約190kmのレール交換を夜間等に行っています。現在、レールの運搬は、レール専用貨車(チキ車)を機関車で牽引して行っておりますが、今回、機関車・貨車の取替えを機に、新方式の気動車型レール運搬車を実用化し、レール輸送のさらなる効率化と作業性向上を図ります。(JRでは初めての方式。)」
趣味的に見て、ここで注目されるのはこの「車輌」が「気動車型」と表現されている点と、「機関車・貨車の取替えを機に」と明記されている点でしょう。

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保線用等に用いられる「機械」は、どんなに鉄道車輌然とした形態をしていても、「車輌」としての設計確認を経ていないため、法的に「車輌」とは見なされません。車輌でない「機械」が線路上を走るとなると、保安装置も搭載していないため、いわゆる「線閉(せんぺい)」(線路閉鎖)をせねばなりません。当然、日中営業列車が運転中に「線閉」をかけることはできませんから、「機械」は営業列車運転終了後に走らざるをえないわけです。
▲定尺レール用編成は動力車2輌による背面結合式。レールは片側の荷台に固定される形となる。(JR東海プレスリリースより)

JR東海の在来線レールセンターは浜松と名古屋(名古屋港)の2ヶ所。夜間しか“移動”できない「機械」ではとても全営業エリアをメンテナンスすることは不可能で、それもあって今回新製されるレール運搬車は正式の「車輌」となったのでしょう。となると気になるのは「形式称号」です。かつて有蓋貨物気動車キワ90というのがありましたが、長物貨物気動車(?)だけに「キチ」なのか…今から楽しみです。

その一方、心配なのは「機関車・貨車の取替えを機に」と明記されている部分。現在JR東海にはEF58 157をはじめEF64、EF65、DD51、DE10、DE15など15輌の電気機関車、ディーゼル機関車が在籍し、少なからずレール輸送列車にも充当されているだけに、当然この新型気動車の誕生によって勢力分布が大幅に塗り替えられてゆくに違いありません。

最後にプレス発表された投入計画の概要をお伝えしておきましょう。運用開始は再来年春とアナウンスされています。
1.レール運搬車概要
(1)定尺レール(25m)運搬車
気動車 4編成 8輌  (1編成:動力車2両)
(2)ロングレール(200m)運搬車
気動車 1編成 13輌 (1編成:動力車8輌、付随車5輌)
2.投資額等
(1)設備投資額   約22億円
(2)運用開始時期  定尺レール運搬車 :平成20年4月予定
ロングレール運搬車:平成20年7月予定

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