鉄道ホビダス

2006年11月26日アーカイブ

北東北を巡る。(4)

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さて、昨晩はこの旅の主目的である東西のお歴々の合同忘年会が女川で行われ、今日はそのメンバーで大挙して“くりでん”ことくりはら田園鉄道へと向かいました。「東西」とはいえ、場所柄メンバーには鉄道友の会新潟支部長の瀬古龍雄さんや北越急行の大熊社長の姿もあり、実に賑やかな顔ぶれです。ちなみに大熊社長にいたっては、お仕事の関係で羽越線沿線におられ、陸羽西線・陸羽東線・石巻線を乗り継いで女川までお越しになったといいますから驚きです。
▲石越で発車を待つ細倉マインパーク前行きKD953。3輌の同形車のうちKD952は、現在ミヤギテレビの番組「OH!バンデス」とのコラボレーションで、室内外を子供たちの"くりでん”への哀惜を込めた絵で飾る「くりでんOH!バンデス号」となっている。'06.11.26

IMGP0509n.jpgご承知のようにくりはら田園鉄道は来春の廃止が決まっており、考えてみるとあと4ヶ月でその姿を見ることができなくなってしまうわけです。今回は、以前から「くりでんサポーターズクラブ」の会員でもある田尻弘行さんのコーディネートで、昼食会場に本社二階の会議室を使わせていただくなど便宜を図っていただき、短い時間ながら実に有効に“くりでん”の現状を見て回ることができました。
▲JR石越駅の向かいに位置する社線石越駅。現在は無人の起点駅となっているが、駅本屋は格別の味わいがある。'06.11.26

IMGP0680n.jpg私にとっては前回訪問したのが昨年5月のことですから、約一年半ぶりの再訪となりますが、石越の風情も若柳の車庫もほとんど変わりなく、ある意味ちょっとホッとしました。ただ、JR仙台支社の栗原への旅を誘うポスターをはじめ、随所に「来春でなくなる」「最後の…」「さようなら」等々のキャッチコピーが入ったポスターが目立ち、来春廃止が覆りようのない事実であることを改めて実感します。「くりでんサポーターズクラブ」の優待乗車券も使用期限は来年3月31日まで。「廃止になる19年3月末でサポーターズクラブも解散することになります」との文言が添えられていました。
▲「くりでんサポーターズクラブ」の会員証と優待乗車券。「長い間ありがとうございました」の文字が悲しい。

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▲若柳の庫の奥深くで眠りについているED203。ここ若柳の庫の様式は、鍛冶場をはじめ地方鉄道の検修庫の典型そのもの。'06.11.26

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▲若柳駅前にあるくりはら田園鉄道本社(左)と、その二階会議室に保管されているおびただしい数の資料。'06.11.26

IMGP0611n.jpgそれにしても驚いたのはその賑わいぶりです。先日、余部橋梁で信じられない賑わいを体験してきましたが、まさかと思ったここ“くりでん”もまったく同じ状況でした。今日は日曜とあって2輌編成に増結しているにも関わらず、車内はかなりの人が座ることさえできない混雑ぶり。例によって「さようならくりはら田園鉄道と鳴子温泉の旅」といった類のバスツアーが次から次へと押し寄せて、終点の細倉マインパーク前はちょっとしたパニック状態です。余部と同様に、大型バスで細倉マインパーク前に乗りつけ、お客さんは例えば栗駒までの数駅間を列車に乗車、バスは回送で先回りして列車の到着を待つといったいわば「余部方式」がほとんど。車内はまるでテーマパークのような歓声に包まれていました。
▲「余部」ではない、今日の細倉マインパーク前の賑わい。とにかくどの列車も降車客と乗車客でホームはごったがえしていた。'06.11.26

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▲“くりでん”の大きな魅力のひとつは今なお現役で使用されている腕木式信号機とタブレット(スタフ)閉塞方式。写真はいずれも沢辺駅にて。'06.11.26

会社のお話では「廃止」を公表してから乗客はほぼ2倍になったとか…。はなからこれだけの乗車効率であれば存廃問題が取りざたされることもなかったでしょうに、なんとも皮肉なものです。泣いても笑っても残された時間はあと4ヶ月。“くりでん”の最後の旅を温かく見守りたいと思います。

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