鉄道ホビダス

2006年11月24日アーカイブ

北東北を巡る。(2)

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さて、北東北行脚の2日目は、旧青森営林局庁舎を活用した森林博物館を起点に、日本最古の森林鉄道である津軽森林鉄道の軌道跡を辿りながら津軽半島を縦断、さらには津軽鉄道を訪ねようといういささか欲張りなプランです。
▲宮野沢橋梁をゆく津軽鉄道11列車。短い橋梁ながら2径間が均等でなく、左のガーダーが小さい点に注目。いかにもなカーブを描きながら橋梁をくぐる未舗装路は実は津軽森林鉄道宮野沢支線の軌道跡である。かつてはこのポイントで津鉄の列車と林鉄が遭遇する瞬間もあったに違いない。'06.11.24 津軽中里ー深郷田

kanagimap1.jpg森林鉄道というと「木曽」が本家のように語られがちですが、実は歴史の古さと本線延長の長さでは津軽森林鉄道が一歩先んじています。後日、改めて詳しくご紹介しようと思いますが、最盛期の津軽森林鉄道とその枝線は津軽半島を毛細血管のように覆い尽くしており、路線図を見ているだけでも夢が広がります。青森には青森営林署のほかに「青森運輸営林署」が置かれ、この圧倒的な規模の森林鉄道の運営・管理を司っていました。「運輸」と名前がつく林鉄専門営林署が設置されたのは、全国でもこの青森と木曽の上松運輸営林署の2ヶ所のみで、これも津軽森林鉄道の規模を物語っていると言えましょう。ただ、本線廃止が1967(昭和42)年と木曽に比べて早いことから、現役時代に撮影に訪れたファンはほとんどおらず、残念ながらその記録は断片的にしか残されていません。
▲津軽鉄道沿線の津軽森林鉄道路線図(黄色いマーカー部)。津軽鉄道をアンダーパスするのは深郷田付近の宮野沢支線と本線の金木付近の2カ所であることがわかる。芦野公園?大沢内間はほぼ津鉄と並走している。1:50000地形図「金木」(昭和34年発行)より転載。
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津軽線沿いや十三湖沿岸の軌道跡を探索しながら津軽鉄道の津軽中里駅に着いたのはお昼をすっかり回った頃でした。津軽鉄道は1970年代初頭、まだストーブ列車がもてはやされる以前(国鉄にもストーブ暖房の列車はまだ残っていたから当たり前ですが…)、何回か通った記憶がありますが、ここ十年ほどはすっかりご無沙汰してしまっています。
▲31年の時空を隔てて津軽中里駅の定点観測も試みた。かつての津軽鉄道の様子についてはまた後日詳しくご紹介したい。'06.11.24 /'75.3.24 津軽中里

IMGP0242n.jpg津軽中里駅はいかにも津軽らしい木造建築で、駅前には数軒の店があるだけで、あとは茫洋とした津軽平野が広がっていた印象がありますが、今は駅舎もスーパーを併設した複合施設に生まれ変わり、駅周辺も何やら建物が増えて“茫洋とした”という表現はあたらない風景となっています。ただ、かつて貨物扱いなどで賑わっていた記憶のある構内は見る影もなく寂れ、片面のみ残されたホームに「走れメロス号」がぽつんと発車を待っていました。
▲日本最古の森林鉄道=津軽森林鉄道は青森貯木場を起点に津軽線沿いに北上し、大平付近から津軽半島を縦断して十三湖・今泉を経て津軽鉄道沿いを南下して金木の喜良市停車場に至る本線を基幹に、おびただしい数の支線を擁していた。十三湖北岸(画面左端)のこの小径も相内支線の軌道跡。'06.11.24 十三湖北岸

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ところでこの津軽鉄道の出札窓口でちょっと面白いものを見つけました。「レールキーホルダー」と銘打たれたそれは、窓口に掲示してあるポスターでは大きさがわからないのですが、“キーホルダー”だけに、30kg/m以上のレールでは嵩張ってとても用をなさないはずです。もしかして…とひとつ購入してみることにしましたが、これが何と超軽量レールではないですか。ええっ、とばかり窓口の人に聞いてみると、金木営林署の廃レールを譲ってもらったとのこと。「森林鉄道建設規定」では2級線でも9kg/mレールですから、おそらく作業軌道もしくは製材所の構内軌道に使われていたものでしょう。使用済み感のあるヤレ具合もたまりません。お値段は800円也。津軽鉄道本線レールの輪切りも別に販売していましたが、比肩するまでもなく、この「レールキーホルダー」がピカイチのお土産です。
▲津軽鉄道発売の「レールキーホルダー」。金木営林署から譲り受けたものだそうで、出先ゆえ詳しく検証はできないものの、6kg/mにも満たない超軽量レールのようで、ひょっとすると由緒あるポンドレールかもしれない。頚部や踏面の使い込まれた風合いが絶品!

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