鉄道ホビダス

2006年11月12日アーカイブ

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日本でJMRAによる第27回鉄道模型ショウが行われていた先々週の土曜日、イギリスはロンドン近郊のスワンレーでは、これまた恒例の“エキスポ・ナローゲージ”が開催されました。アメリカの“ナローゲージ・コンベンション”、フランスの“エキスポ・メトリック”と並んで、私は勝手に世界3大ナローゲージモデルエキジビションと呼んでいます。今年は同期でヨーロッパに単身赴任中の岡山英明君が現地入りして写真を送ってくれました。
▲文字通り十年一日のごとくかわらない会場の“ホワイトオーク・レジャーセンター”。背後のバスケットボールのゴールでもわかるように、普段は市民のスポーツイベントなどが開かれるただの体育館。'06.10.28 P:岡山英明

en3.jpg私が初めてこのエキスポ・ナローゲージに参加したのは今から11年前のことです。世界3大…とは言うものの、そのあまりのローカルイベントぶりに面食らってしまった記憶があります。とにかくその会場が拍子抜けです。ロンドンのヴィクトリア駅から近郊電車で30分ほどに位置するケント州スワンレー駅が会場最寄駅ですが、まずこの駅が各停しか停まらないマイナー駅。しかも駅にはイベントを告知する案内ポスター一枚なく、尋ね歩いてたどり着いたのはどう見ても市民体育館としか見えない会場…わざわざロンドンまで来ながらこれは大失敗と落胆しつつ中に入ったのを鮮明に覚えています。ところが、会場に入ってみるとその濃密さたるや尋常ではなく、数時間後にはすっかりこのイベントに魅了されてしまったのでした。
▲出店業者はいずれもバックヤードビルダーといった風情。派手なディスプレーはないものの、カウンターの内側と外側の距離感が心地よい。'06.10.28 P:岡山英明

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岡山君も画像を送ってきたメールの冒頭に「開催わずか一日だけのマイナーな催事と思いきや、私の到着した開場30分後にはすでにご覧のような人だかり(中略)昼の12時半に受付で訊いたところ、入場者は約700人!とのことで、大きな体育館が本当に狭く感じられました」と書いていますが、このエキスポ・ナローゲージの熱気は、アメリカのコンベンションともまったく異なるものです。
アメリカのコンベンションと違って展示されるレイアウトも小規模で、その面では日本人にもシンパシーを感じやすい。小スペースながらスケールは7㎜(1:43.5)や3/8in(1:32)が幅をきかせているのもかの地ならでは。▲'06.10.28 P:岡山英明

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▲微細なディテールまでエッチング+半田付けで組ませようというキットが少なくない。左はワースレィ・ワークス製のデッカー・ペトロールエレクトリック機。右はエッチングとホワイトメタルを組み合わせたラストン・ホーンスビーDLキット。'06.10.28 P:岡山英明
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▲2㎜スケール、つまりはNスケールのナロー“Nn”も若干見られる。写真左は“2㎜ Scale Association Narrow Gauge Group"の展示。右はレジン製の各種DLキット類。“Tenshodo Power Bogies”を使う、とある。'06.10.28 P:岡山英明

「出店ブースもレイアウト関係はもとより、レジンモデルや真鍮キット、エッチング板など、ひと手間もふた手間もかける製品が多く、Ready to Run志向のアメリカとは一味違うと思った次第です」と岡山君。たしかに今年のナローゲージ・コンベンションでも、On30の台頭に象徴されるように、アメリカのナローゲージ・モデルシーンは眉間に皺を寄せて“作る”より、DCCを組み込むなどして手軽に楽しむ方向にシフトしつつあるようです。シーナリィなどのテクニックも、最近では新たな手法を生み出し発表するのは欧州勢が主流となってきており、グローバルワイドでの状況は緩やかに変化しつつあるのかもしれません。

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ところで、先のデュランゴのナローゲージ・コンベンションの際、エアポート・セキュリティーで出店できなかったとお伝えしたスモーキーボトムランバーの店主・リチャードさんも会場におられ、事情をうかがうことができたそうです。なんでも英国からコロラドへ送った荷物がデュランゴの会場に届いたのがコンベンション最終日の終了2時間前。しかも品物の一部は破損してしまっており、さんざんだったとのこと。ご本人はずっとPBLのブースにおられたのだそうですが、面識のある岡山君も昨年まで髪がふさふさしていたのにスキンヘッドになっていたので気がつかなかったのだそうです。
▲英国のナローゲージャーは“Quarry”が大好き。直訳すると石切り場だが、スレート鉱山などをさす場合が多い。ウェールズに数多く残るナローの保存鉄道も、多くはこの“Quarry”用インダストリアル・ナローが原点。'06.10.28 P:岡山英明

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会場の“ホワイトオーク・レジャーセンター”外観と最寄のスワンレー駅。いかにもこの時期の英国らしいどんよりした天気だ。▲'06.10.28 P:岡山英明

このエキスポ・ナローゲージが終わると、ロンドンは一気に冬の装いとなるはずです。来年の開催日は10月27日(土曜日)。ひさしぶりにあの“ホワイトオーク・レジャーセンター”に足を向けてみたいものです。

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