鉄道ホビダス

2006年10月19日アーカイブ

RML87.jpgお楽しみいただいているRMライブラリー今月の新刊は内燃動車研究の泰斗・湯口 徹さんの「戦後生まれの私鉄機械式気動車」(上巻)です。RMライブラリーでは創刊時にキハ41000を取り上げ、その後もキハ07系など多くの機械式気動車にスポットを当ててきましたが、一般的には機械式=戦前といったイメージが強いのではないかと思います。確かに戦後の燃料事情の逼迫もあって、国・私鉄問わず内燃車輌の新製は1950年代に入ってから再開したと言っても過言ではなく、それを追いかけるようにTC?2を代表とする液体式(液圧式)変速機が実用化されるわけですから、戦後に誕生した機械式気動車はきわめて限られた存在ではあります。本書で対象とした地方鉄道の実数をあげると、2フィート6インチ軌間用17輌、3フィート軌間用2輌、3フィート6インチ軌間用37輌の合計56輌に過ぎません。ただ最後の最後にやむを得ぬ事情を抱えて誕生した56輌ゆえ、いずれ劣らぬ個性派揃いで、趣味的にはこたえられない面々でもあります。

senboku.jpgそんな機械式気動車の掉尾を飾ったのが南部縦貫鉄道のキハ101・102です。時に1962(昭和37)年、“レールバス”という言葉が象徴するように、バスとの共通部品を多用したこの2輌は、常時運転されている私鉄気動車としては最後の機械式として、多くのファンの記憶に刻まれました。バスにしても機械式、つまりはマニュアル・ミッション車は近年ではほとんど見かけなくなってしまいました。あの油ぎったラバーブーツから生えたひょろ長いシフトレバーを、ダブルクラッチの動作とともにシフトしてゆく様子は、おそらくこれからの世代の皆さんにとっては異次元の光景に思われるに違いありません。

toyohane.jpg さて、RM LIBRARY87「戦後生まれの私鉄機械式気動車」(上)は、そんな戦後製の私鉄向け機械式気動車の動向を上下巻に分けてご紹介いたします。上巻では根室拓殖鉄道キハ2から遠州鉄道奥山線キハ1804まで下記の15社の戦後製機械式気動車たちを収録、これまでほとんど触れられることのなかった豊羽鉱山や常磐炭礦などの事例も詳述されており、その面でも必見です。
■上巻収録鉄道:根室拓殖鉄道/夕張鉄道/豊羽鉱山/留萌鉄道/羽幌炭礦鉄道/津軽鉄道/羽後鉄道/南部縦貫鉄道/仙北鉄道/小名浜臨港鉄道/常磐炭礦/常総筑波鉄道/常総筑波鉄道/小湊鉄道/静岡鉄道駿遠線/遠州鉄道奥山線

IMGP9178.jpgさて、22日(日曜日)まで日本鉄道保存協会の年次総会(長野県上松町)、そして「全国鉄橋サミット」(兵庫県香美町)と連続で出張となります。実はこの画面も日本鉄道保存協会のゲストとしてお招きした台湾の阿里山鉄道CEOご一行をアテンドしつつ名古屋のホテルで書いているのですが、出張先のネット環境などもあり、明日以降配信できない可能性が高いと思われます。なにとぞ事情ご賢察のうえお付き合いいただけますようお願い申し上げます。
▲日本鉄道保存協会年次総会のゲストとしておいでいただいた阿里山鉄道のみなさんと。左奥から執行長(CEO)の張さん、企研部の陳 柏維さん、副社長の陳 毅民さん、そして紅一点の洪さん。アテンド役の日本人は左手前から交通文化振興財団の菅理事長(交通博物館館長)、私、そして鉄道保存協会の米山さん。'06.10.18

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