鉄道ホビダス

2006年9月15日アーカイブ

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▲「汽車フェスタ2006」前日には前夜祭として保存車輌のライトアップが行われた。ホーム跡の裸電球がラッセル車たちに柔らかな光を投げかける。「SL館」の閉館が決まり、この南大夕張の地も今後大きな波にさらされそうだ。'06.8.26 P:三菱大夕張鉄道保存会

本ブログでもたびたびご報告してきた「夕張・石炭の歴史村」内の「SL館」ですが、去る13日、ついに“廃止”の方針が打ち出されてしまいました。地方財政再建促進特別法(再建法)に基づく「財政再建団体」移行を決めている夕張市では、各種事業の見直しが進められ、「夕張・石炭の歴史村」の経営診断も民間の検査チームにより行われていましたが、その結果、「ローラーリュージュ」(8月末ですでに営業終了)、「ファミリースクールふれあい」(9月18日終了予定)、「ロボット大科学館」、「知られざる世界の動物館」、そして「SL館」(いずれも10月15日終了予定)の5施設が廃止されることになったものです。まさに危惧していたことが現実となってしまうわけで、SL館に展示されている夕張鉄道や三菱大夕張鉄道などの保存車輌、そして膨大な資料の将来が暗雲に包まれてしまいました。

okuyamasan2.jpg当初は土日のみの無料開放といった方向性も検討されたように伺っていますが、結論は廃止。石炭博物館の熊谷館長も「この2年間、大夕張鉄道展や夕張鉄道展などの開催で、市民のSL館として認知され、入館者も増え始めたところですのに、こういう事態になってしまい残念でしかたがありません」と語っておられます。
▲飛び入り参加してくれた美唄鉄道のビンテージバス。同じ三菱鉱業の仲間であった。'06.8.27 P:三菱大夕張鉄道保存会

okuyamasan3.jpgそんな“悲報”が届く数日前、旧三菱大夕張鉄道南大夕張駅構内で車輌の補修・保存活動を続ける三菱大夕張鉄道保存会の奥山道紀会長より、8月27日に開催された「汽車フェスタ2006」の模様が送られてきました。「汽車フェスタ」はかつて人々の足として活躍しながらも放置され、荒れ放題となった車輌に再度、市民に親しんでもらおうと補修活動の進展と共に2000(平成12)年に初開催し、今年で7回目となるそうです。
▲白熱灯に照らし出された客車内。大夕張鉄道現役時代を知る者にとっては胸に迫る情景だ。'06.8.26 P:三菱大夕張鉄道保存会

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当日はホーム、客車荷物室内での喫茶店営業、保存会グッズの頒布や南大夕張臨時郵便局の開業など多くの人々で賑わい、かつて同鉄道と共に人々の足として活躍した三菱鉱業美唄鉄道バスも飛び入りで登場し人気を集めていたそうです。
▲保存会が管理している資料の数々も展示(左)され、なおかつ荷物室には臨時の「喫茶店」もオープンして人気を博していた。'06.8.27 P:三菱大夕張鉄道保存会

前日夕方には前夜祭として、保存されている車輌のライトアップも行われました。19時前、ホーム跡の裸電球、ラッセル車のヘッドライト、客車内の電灯などが点り、ラッセル車の汽笛が鳴らされると、集まった保存会メンバーや市民から歓声が上がりました。鉄道廃止後、19年振りの汽笛がヤマの街に復活し響きわたったのです。

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順調に活動が続いているこの南大夕張駅構内での保存活動ですが、もちろん夕張市の破綻と無縁であり続けられるはずがありません。あと一ヶ月、奇しくも「鉄道の日」の翌日10月15日には「SL館」が幕を閉じようとしています。今後保存車輌は、そして活動拠点である南大夕張駅構内はどうなってゆくのか…奥山会長は不安を隠しきれない様子です。
▲なんとキ1はウィングの動作も公開された。今や可動状態にある単線用ラッセル車は全国でも数少なくなってしまった。'06.8.27 P:三菱大夕張鉄道保存会

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