鉄道ホビダス

2006年9月 6日アーカイブ

今年のトレードショーは…
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「トレードショー」とか「マニュファクチャラーズルーム」とか呼ばれる模型を中心とした販売会は、このナローゲージ・コンベンションの基幹をなすメニューです。多くのエントラントはこれを楽しみにはるばる足を運んでくるわけですから、このトレードショーの印象がその年のコンベンションの成否自体を大きく左右しかねません。
▲トレードショー、レイアウト展示、コンテストを問わず、今年のコンベンションで目立ったのはOn30の台頭。もともとバックマンのコンバージョンキットで知られる“バックウッズ・ミニチュア”はレジン成型のOn30用車輌展示台をリリース。レールまで一体成型ながら、これがなかなかよく出来ている。'06.8.23

それでは今年はどうだったかというと、これがどうも、手放しでは礼賛できない状況でした。まずなによりも例年と勝手が違ったのが、トレードショーの会場がヘッドクォーターとなったホテル、つまりは宿泊しているホテルと別の場所に設定されたことです。従来、ほかの多くの開催地ではヘッドクォーターホテルのバンケットルームでトレードショーが行われるのが常で、エレベーターの上下だけで自室とメーカーブースとの間を気軽に行き来することが可能で、それが大きな魅力となってもいました。ところが今回の会場はホテルから2~3マイル離れたラプラタ・カウンティー・エクステンション・ビルディングなる郡(カウンティー)の市民文化施設のような場所。一応ヘッドクォーターホテルからのシャトルバスは用意されていたものの、ちょっと買い忘れたといっても容易く往復できる距離ではありません。

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それにこの会場施設の制約からなのか、夜の開場時間が21時までとされてしまったのも残念でした。これまでホテル内で開催される際は、たいてい23時頃まで閉まらず、夜な夜な一杯加減でブースを“徘徊”するのも大きな楽しみでした。結局夜の部のビジネスアワーが18~21時と設定されてしまい、会場への移動時間も勘案せねばならないとあって、ゆっくりと夕食をとるわけにもゆかなくなってしまいました。
▲自社製のバーチカルボイラー機をOn30用車輌展示台(ショートタイプ)に載せてみたところ(左)。各種バージョンが価格的には日本円で3000円程度ながら、実は製品は彩色されておらず、インストラクションに従って色を塗ってゆかねばならない。果たしてこんなに上手く仕上がるだろうか? '06.8.23

DH000030.JPGそしてもうひとつ。ブース数こそ98と結構な数ですが、このコンベンション本来の魅力でもあったバックヤードビルダー的出展が明らかに減ってしまったのも気がかりでした。聞くところによれば、今年のブース出展料はこれまでになく高く、それも大きな障壁になったのではないかとのことでした。いずれにせよ、「村祭りの夜店」的わくわく感には、きわものとわかっていながらも“カラーひよこ”が欠かせないのです。
▲トレードショーに出品されるのは模型だけに限らない。このような部品屋さんから、工具屋さん、果ては手描きのペイント(絵)を売る店も少なくない。'06.8.23

IMGP8710n.JPGただ一部には世界情勢を反映したかわいそうな例もありました。かつてこのブログでもご紹介した3/8インチスケールのスモーキーボトム・ランバー・カンパニーのリチャードさんがその例です。お会いできるのを楽しみにしていたのですが、ブースにはついにコンベンション関係者が書いたと思しき断り書きの紙が一枚載せられたまま。その断り書きにいわく、エアポート・セキュリティーの関係で到着できない…そう、折悪しくテロ未遂が発覚したばかりでもあり、ことにイギリスからアメリカへの航空機は尋常でないセキュリティー・チェックとなっていたのです。ほかにも予定していた品物を持ち込めなかった業者も少なくないようでした。
▲アメリカのナローゲージシーンではロッキーナローに次いで人気が高いのが"ロッギング”つまりは森林鉄道。それだけに樹木の模型化にも一方ならぬ情熱が注がれる。'06.8.23

DH000041.JPGブース全体を概観して、ちょっと意外だったのがブラスモデル、ことに往年のフジヤマを代表とする高級ブラスキットの価格がかなり“こなれて”きたことです。十数年前はフジヤマのOnの美品などと言おうものなら、それこそ形而上的プライスタグが付けられていたものですが、これがそこそこの値段(と言ってもまだ目の玉は飛び出ますが…)となり、しかもタマもそこそこ出てきたように見受けられました。これはどうした現象なのでしょうか? ひょっとすると、誰かがいつかは作ろうと後生大事にしていたキットが、何らかの理由(考えたくはないですが…)で放出されはじめたのかもしれません。一生かかっても作りきれるはずのない数のキットを抱え込んでいる当方としても、何とも身につまされる展開ではあります。
▲ヘッドクォーターであるホテルとD&SNG鉄道のデュランゴ駅、そしてトレードショーの会場を結んで30分ヘッドで運行されたシャトルバス。クルマ社会の米国だけに利用客があるのかと思いきや、結構乗車率は高い。かくいう私も一往復お世話になった。'06.8.23

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