鉄道ホビダス

秩父鉄道に鉱石列車を訪ねる。(上)

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私鉄貨物輸送の雄として知られる秩父鉄道ですが、輸送品目の主力のひとつであったセメント輸送がこの春で終了してしまったのをご存知でしょうか。ちょっと前までは年間貨物輸送量300万トンを超え、旅客列車本数より貨物列車本数の方がはるかに多い貨物列車天国でした。ではセメント輸送終了後の貨物列車の運転状況はどうなっているのか…仲間に誘われて昨日は久しぶりに秩父鉄道を訪ねてみました。
▲秩父のシンボルである武甲山をバックに影森に到着したデキ302牽引の鉱石列車7005レ。'06.6.3

titibu2.jpg「貨物列車」と十把一からげに言ってしまいましたが、秩父鉄道の場合は「貨物列車」と「鉱石列車」を厳密に区別しており、ダイヤ上でも貨物列車、不定期貨物列車、鉱石列車、不定期鉱石列車の4種類が区分表記されています。従来のセメント輸送は「貨物列車」の範疇で、武州原谷にある秩父太平洋セメント(株)秩父工場から武川?熊谷(タ)間の三ヶ尻線を経由して出荷されるセメント製品と、逆ルートで送り込まれる燃料用石炭の輸送が主でした。
▲鉱石列車といえばヲキとヲキフ。平軸受の伝統的なホッパ車である。ちなみに“ヲ”はオアカー(ore car=鉱車)を意味する。武州原谷 '06.6.3

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▲三ノ輪鉱山から盈車を降ろしてくるデキ302。右下に見えるのが本線。'06.6.3 影森構外側線(7006レ)

ひょっとすると貨物列車運転本数は激減してしまったのではないだろうかと危惧していたのですが、実際のところ大半を占める鉱石列車はこれまで通り健在で、その面ではちょっと一安心といったところです。ただ、武州原谷構内にはタキ1900をはじめとしたセメント貨車がところ狭しと留置されており、セメント輸送終了が現実だったのを思い知らされました。ちなみに、ここ秩父鉄道に限らず、この春のJRダイヤ改正で隅田川などの首都圏のセメントターミナルはことごとく閉鎖されてしまい、セメントの鉄道輸送は壊滅的状況となってしまいました。セメントそのものの海外生産への移行等が背景にあるとはいえ、モーダルシフトに逆行するような状況は残念でなりません。

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▲デキ501(左)とデキ301(右)。樋口(7204レ)/秩父(7303レ) '06.6.3

さて、一方の鉱石列車ですが、三ノ輪鉱山への専用線(影森構外側線)から出荷されるものと、武州原谷から出荷されるものがあり、ともに三ヶ尻線を経由して太平洋セメント熊谷工場へと送り込まれます。影森からの鉱石列車は昨日(土曜日)は4往復(うち撮影時間帯3往復)ほどが運転されていました。かたや武州原谷往復の鉱石列車もかなりの本数が“現役”で、まだまだ貨物列車王国と呼ぶに相応しい活況を呈しています。

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