鉄道ホビダス

次世代新幹線N700系に乗る。(上)

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▲京都をあとに米原に向けて270km/h走行中のN700系試7952A。'06.6.7

今日はJR東海とJR西日本が共同開発を進めている次世代新幹線「N700系」(ニュー、ネクストのN)の試験走行報道公開があり、最大の特徴である「車体傾斜システム」による270km/h走行を体験してきました。

n700n2.jpg試験に供されているのはJR東海が発注した量産先行試作車“Z0”編成で、すでに昨年4月から各種試験走行を行ってきていますが、その様子が公開されるのは今日が初めてとなります。「車体傾斜システム」とは、曲線走行時に車体を1°内軌側に傾斜させることで、外軌側への左右定常加速度を低減し、乗り心地を維持しながら曲線通過速度を向上させようというシステムで、東海道区間ではこれまでの700系が250km/hに減速しなければならなかった半径2500mの曲線を270km/hを維持したまま走行することが可能です。ご存知のように東海道新幹線は曲線が多いことが少なからずウィークポイントとなっており、この新システムの導入で東京?大阪間の所要時間は5分短縮されることになります。
▲車体側面のN700系ロゴ。文字の中にサイドビューが描かれている。'06.6.7

n700n10.jpg車体傾斜の方法は、新開発のATCから高精度の速度・位置情報を制御伝送システムによって各車の車体傾斜制御装置にデジタル伝送するもので、実際の傾斜は空気バネにエアを給排気することによって行います。今回の試運転での傾斜作動区間は上下各8区間。10km手前から案内アナウンスが車内に流れ、今か今かと身構えていたのですが、意外とあっけなく「傾いた」と如実に実感するにはいたりませんでした。これまた新開発の高性能セミアクティブ制振制御装置によるところも大きいのでしょうが、振り子式のように5°とかではなくわずか1°ですから、よほど注意していないと気付かないかも知れません。ただ、後部乗務員室で体験した時は、たしかにカント以上に振られるような感覚にとらわれました。
▲新大阪に到着した試7951A。先頭部長さは在来の700系の9.2mから10.7mに延長されている。'06.6.7

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▲4号車に設けられた車体傾斜監視モニター。4号車のみあえて車体傾斜機能をカットしており、他車との動作差異を監視している。左のモニターが車体傾斜機能の3号車、右が4号車の状態。この時点では傾斜はしていない。'06.6.7

この車体傾斜システムもさることながら、ちょっと驚いたのはこのN700系の加速性能の素晴らしさです。従来の700系の起動加速度が1.6km/h/s(東海道区間)なのに対し、N700系は実に2.6km/h/sとなっており、発車直後からぐいぐいと小気味よい加速を見せてくれます。編成出力が700系の13,200kW(275kW×48台)に対して17,080kW(305kW×56台)と約3割増しなのも功を奏しているのでしょうが、そのスタートダッシュはまさに「次世代」に相応しい痛快なものです。

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▲ずらりと乗り心地測定用の測定機器が並べられた7号車車内。絶え間ない地道なチェックが続く。'06.6.7

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