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レイル・マガジン編集長自らが作る編集日記。

2006年6月 8日

次世代新幹線N700系に乗る。(下) 動画付き!

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▲新大阪をあとに岡山へと向かう試7951A。在来の700系ではみられない加速で山陽道へと走りさっていった。'06.6.7
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n700n11.jpg①東海道・山陽新幹線として最速のハイテク車輌、②さらなる車内快適性の向上、③環境への適合を図るとともに、より省エネルギー化を実現…以上の3つを基本コンセプトに開発されたN700系は、車体傾斜システムをはじめとする新機軸の走行技術はもとよりのこと、車内環境の快適性向上のためにも数々の改良が施されています。
▲車輌間には新開発の全周ホロが導入されている。'06.6.7

n700n6.jpg外見上で特徴的なのは各車輌間に全周ホロが設けられた点で、この全周ホロの採用によりデッキ部の騒音レベルを700系の客室レベルにまで低減しています。また、パンタグラフも下枠短縮型シングルアーム・パンタグラフを新開発し、パンタグラフによる空力騒音低減を図っています。これは従来のシングルアーム・パンタグラフの下枠部を短くするとともに風防カバーで覆う方式です。パンタグラフ外周の風防もあって、ホームからはシュー部分以外のパンタグラフはほとんど見えなくなっています。
▲試運転に先立ち東京駅で報道陣のインタビューに応えるJR東海新幹線鉄道事業本部田中車両担当部長ら。'06.6.7

n700b7jpg.jpgさて注目の車内ですが、なんと言ってもグリーン車の充実ぶりが際立っています。「上品、かつやすらぎのある落ち着いた客室空間」を目指し、最新のホテルのロビーを思わせるエントランスから客室内に入ると、実に落ち着いたシートが待ち受けてくれています。今回の大きなポイントのひとつはパソコン周辺環境の充実で、全座席にモバイル用コンセントを設置、さらに高速走行中でもスムーズなインターネット接続が維持できる環境となっています。全席にモバイル用コンセントを設置したのはわが国では初めてのことで、今後の優等車輌のスタンダードとなってゆくことは間違いないでしょう。
▲マルチカラーLEDを使用して文字も一段と大きくなった車内テロップ。'06.6.7

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▲モバイル対応となったグリーン車座席(左)とB席以外のシート幅が10㎜拡大されて440㎜となった普通車座席(右)。'06.6.7
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▲グリーン車座席の肘掛横には新しく導入されたレッグウォーマーの感知センサーが埋め込まれている(左)。着席・離席を確認するセンサーで、レッグウォーマーを作動させていても席を離れると自動的に切れるようになっている。右は肘掛部に読書灯ボタンと並んで設けられているレッグウォーマーのボタン。'06.6.7
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▲従来は荷棚部に設けられていたグリーン車の読書灯はバックレストに埋め込まれている(左)。肘掛の先端にはモバイル用のコンセントが設置されている(右)。'06.6.7

n700an014.jpgさらにグリーン車の座席は「シンクロナイズド・コンフォートシート」と名づけられたもので、人間工学的に最適な座り心地を実現するために、リクライニング操作と連動して座面が傾斜する新機構となっています(右概念図参照)。そのほかにもバックレスト部に埋め込まれた読書灯や、これまでに例のないレッグウォーマーの導入など、特筆されることだらけです。レッグウォーマーは、車内空調で足が冷える女性客等には最も歓迎される設備に違いありません。

もちろん普通車も格段に進化を遂げています。普通車といえども窓側・最前部・最後部の座席、総計553箇所にモバイル用コンセントが設置されており、しかもシート幅も従来の700系より10㎜拡大(B席を除く)してぐっと座りやすくなっています。

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▲走行安定性測定を行っている11号車車内(左)と、車内騒音振動測定中の10号車車内(右)。'06.6.7

このN700系、全座席禁煙(デッキ6箇所に喫煙ルームを設置)となっており、マルスでの指定券発売の関係もあって、必要編成が出揃う来年夏から営業運転に入ります。その後平成21年度までにJR東海・JR西日本あわせて総計54編成を投入し、平成22年には東海道・山陽区間の「のぞみ」すべてをN700系に置き換える計画だそうです。0系以後めまぐるしく世代交代を続けてきた新幹線車輌も、N700系という次世代新幹線の真打登場で、全面的に勢力分布が塗り替えられようとしているわけです。

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▲後部乗務員席から270km/hを体感。やはり速い! '06.6.7

最後に、今回の試験運転で私がハンディカムで撮った動画を一部ご覧に入れましょう。京都?米原間の曲線試験区間を車体傾斜システムによって270km/h走行する運転台の様子と、その傾斜を4号車の傾斜測定モニター上で示したもので、スチール写真ではお判りになりにくかった車体傾斜システムが多少なりとも実感できると思います。(下記をクリックしてご覧ください。音声付ですので、ご覧になる前に周囲の環境をご確認ください。なお、MAC OS9では一部再生できない場合があります。)

ホビダスTV「N700系」動画

どうしても再生できない場合は下記の縮小画像でご覧ください。
Download file「N700系」動画ライトバージョン

■N700系主要諸元表(クリックするとポップアップします)
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(※JR東海・JR西日本提供)

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