鉄道ホビダス

2006年5月13日アーカイブ

鉱石山の季節。

kosekiyama1n.jpg
このところ関東地方は梅雨のはしりを思わせる鬱陶しい空模様が続いていますが、天気さえよければハイキングやトレッキングには絶好の季節です。残念ながら生来の運動嫌いとあって、山歩きの趣味はまったくないのですが、それでも山深くに残された森林鉄道の跡などを訪ねるには、好むと好まざるとに関わらず山歩きをせねばなりません。
▲ハイキングコースを登ること一時間あまり、新緑の中に軌道が見えてきた。'02.5.5

群馬県川場村の山奥の、その名も「鉱石山」と呼ばれる山に1960年代前半まで使われていた鉱山軌道の跡が残っていると知ったのは、『トワイライトゾ?ン・マニュアル』に毎年森林鉄道跡探訪の記事を寄稿していただいている竹内 昭さんの情報からでした。詳しくは『トワイライトゾ?ン・マニュアル 11』所収の竹内さんのレポートを見ていただくことにして、驚いたのはとても鉱山があったとは思えない山の中に、さながら森林鉄道のように今もって軌道が残っていることでした。

kosekiyama3n.jpg関越自動車道沼田インターから川場村中心部を越えて、川場スキー場の手前“ふじやまの湯”付近から林道に入ります。実はこの一帯は世田谷区民健康村「ふじやまビレッジ」が管理する保養地で、お目当ての鉱石山へもハイキングコースが設定され、各所に道標等が整備されています。これは楽だ…と思ったのが大間違い。日々机に張り付いている身にとっては試練の登りが延々と続くのでした。
▲残された軌道は200mほどだろうか、右へ左へと杣道のようにカーブを繰り返す。'02.5.5

kosekiyamafig.jpg国土地理院の地形図には「鉱石山」の表記はありませんが、現地の道標にはしっかりと鉱石山の文字があり、ハイキングコース名も鉱石山ハイキングコース。山の名前そのものが鉱石を名乗っているだけに、さぞやレアメタルでも産出したのかと思いきや、なんと主に採掘していたのはザクロ石で、主用途はサンドペーパーの材料だったそうです。
鉱石山位置図(『トワイライトゾ?ン・マニュアル 11』より)。
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kosekiyama2n.jpgようやくたどり着いた軌道は、まるで新緑の中に埋もれるようにのびていました。有名な山梨県・西沢渓谷のように、レールがハイキングコースの土留めの役割をしているために撤去を免れている例はいくつかありますが、この鉱石山もハイキングコースになったために、逆に取り払われずに今日まで残っているのかも知れません。いずれにせよ、廃止から40年以上もこの状態で残されてきたことは驚きです。
▲軌道終点は突然途切れるように終わる。'02.5.5

昨年7月10日のこのブログでご紹介した八ケ岳の森林鉄道跡をはじめ、秩父・入川渓谷など、東京近郊には比較的手軽に行ける森林軌道跡が少なくありません。今の季節、天気さえよければ、これらの軌道跡を訪ねてみるのも一興です。

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