鉄道ホビダス

2006年5月 4日アーカイブ

C11 190の「換気窓」。

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連休まっただ中の昨日は、ひさしぶりに大井川鐵道を訪ねました。前回訪問したのが一昨年の秋でしたから、一年以上もご無沙汰してしまったことになります。
▲1001レの先頭にたって新金谷で発車を待つC11 190。ちなみにこの190号機のみLP403形前照灯のレンズのカットが縦波である。'06.5.3 新金谷

ooigawa3.jpgさて、今回の訪問の趣旨はちょっと変わっています。RMライブラリーの『国鉄蒸機の装備とその表情』で極めて詳細に改造実態を解明された西尾恵介さんに誘われて、C11 190号機の炭庫に設けられた「換気窓」を見に行こうというのです。この「換気窓」、ある時期の九州地区のC11とC12を対象に、小倉工場と鹿児島工場で施工された改造工事ですが、現状では図面はもとより当時の指示書なども発見されておらず、その詳細はよく判っておりません。実は「換気窓」という名称も便宜的に付けたもので、正式な名称さえ定かではないのです。
▲これが今回の旅のテーマ「換気窓」。四角い漏斗状の囲いは多少なりとも風を集めようという涙ぐましい努力か…。'06.5.3 新金谷

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連休とあって増発の1003レ・1004レを含んで3往復の蒸機列車が設定されていますが、C11 190は最初の1001レに充当される予定です。9時過ぎには出区してしまうとのことでしたので、朝いちで新金谷車両区を訪問しました。鉄道保存協会でいつもご一緒させていただいている本社運輸担当の石川さんと鈴木区長のご案内でさっそく出区準備に忙しいC11 190のキャブへ…。
▲キャブ側から見た換気窓。簡易な蓋付きだが、この蓋、よく見ると洗栓の蓋を流用したものらしい。'06.5.3 新金谷

ooigawa6.jpg実態が判らなかっただけに、何か“仕掛け”があるのでは…との期待もあったのですが、鈴木区長の「なぁに、炭庫の中にただのパイプが通っているだけですよ」の言葉どおり、正体はただのパイプ。キャブ側には洗栓の蓋を流用したと思しき蓋が付けられていますが、それ以外は何のギミックもありません。あえて言えば、雨水の流入を防ぐためか、運転室側が高くなるようにごくわずかの傾斜がつけられているくらいでしょうか。早起きしてやってきたものの、これはちょっと拍子抜けでした。それにしてもこの「換気窓」、果たして効果があるものなのでしょうか。ご自身も一級ボイラー技士の石川さんのお話では、穴の前に立っていれば多少は空気の流れを感じる程度…だそうです。
▲「換気窓」とはいうものの、実態はただのパイプだった。それでもこうやって実際に現車を見てみないと立証はできない。'06.5.3 新金谷

モデルの世界ではきわめて微細なパーツまでもが製品化されている国鉄制式蒸機ですが、実はまだまだ判らないことだらけです。ことに支社や工場施工の改造工事に関してはその実態が解明されていない例が多く、西尾さんは『国鉄蒸機の装備とその表情』上梓後も、保存機の調査や図面・写真の検証など地道な研究を続けておられます。遠からずその後の成果をご発表いただけるものと思いますのでご期待ください。

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