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キハ08とその一族。

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今月のRMライブラリーはひさしぶりに国鉄車輌をテーマとした「キハ08とその一族」をお届けします。ハイブリッド気動車が実用化されようという今日から見れば隔世の感がありますが、昭和30年代初頭の国鉄は、無煙化の切り札であるディーゼル動車不足に悩まされており、窮余の策として浮上したのが客車の気動車化改造でした。本書では斯界の第一人者である岡田誠一さんが、縦横無尽に資料を駆使して、この客車改造ディーゼル動車誕生までの経緯を詳らかにされています。ことに、蒸気機関車を単純にディーゼル機関車に置き換えた場合、スハ42を制御気動車化して新製したキハ26に牽引させる場合…等々の事前経済比較は、これまでほとんど触れられることのなかった面でもあり、一見荒唐無稽とも思えるこのプロジェクトが、北海道支社の逼迫した事情を背景に、実はきわめて綿密な計算のもとに行われたことが知れます。
▲釧路駅で発車を待つキハ45 4〔釧〕。種車は鋼体化改造客車のオハフ62 3だが、そのルーツは中型木製客車のナハフ14627だという。'65年 釧路 P:笹本健次

kiha08.jpgかくして誕生した客車改造ディーゼル動車はキハ40(のちのキハ08)形3輌、キハ45(同キハ09)形5輌、キクハ45形3輌、キサハ45形3輌の4形式14輌。とてもディーゼルカーとは思えない鈍重なスタイルは国鉄気動車の中でも異色中の異色で、ことにオハ62を気動車塗り分けにしただけのようにさえ見えるキサハ45形は、10系気動車に挟まれると異様でさえありました。
▲表紙は豊永泰太郎さん撮影のキクハ45 1〔山〕。14輌の仲間の中で唯一本州で生涯を終えた車輌で、長井線で使用されていた。正面貫通扉が淡緑色に塗られていたのが特徴。

RMライブラリーとしてはこれまでにも「キハ41000とその一族」(キハ04、05、06)、「国鉄レールバス その生涯」(キハ01、02、03)、「キハ07ものがたり」を刊行しており、この「キハ08とその一族」の完成で、キハ01からキハ09までがすべて揃ったことになります。来週末には書店の店頭にこの表紙が並ぶはずです。異端の国鉄気動車の生涯を、是非お手に取ってご覧ください。

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