鉄道ホビダス

2006年4月28日アーカイブ

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写真選びの基本。
『レイル・マガジン』次号の特集は毎年恒例となっている「貨物列車」です。毎号、特集募集には多くの作品をご投稿いただきますが、この貨物列車特集はなかでも群を抜いて投稿数が多く、掲載作品の選定は嬉しい悲鳴となります。今回は新井副編集長が中心となって選考を進めましたが、では、どんなプロセスで作品選びをしているのか…恐らくは皆さんが一番お知りになりたい部分を3回に分けてご紹介してみることにしたいと思います。
▲現在編集中の広田尚敬さんの作品集の作業風景。ライトテーブルに並べられた伝説の作品の数々はルーペでのぞくたびに新たな発見をもたらしてくれる。

まず、これは今までにも機会あるごとに書いてきたことですが、作品の第一選考の段階では作者名はまったく見ておりません。たまに「いつも同じ人ばかり採用されている」という声を聞きますが、それはあくまで結果であって、恣意的に“常連”を優先することはまったくありません。ということは逆に、よくお名前を見る方はそれだけ第一次選考通過率が高いということになります。いったいそれはどういう理由によるのでしょうか…。

IMGP6505n.jpg1月16日付けの本欄「ピントの“芯”」でもピントの精度についてお伝えしましたが、残念ながら第一次選考時点でピントの精度が出ていないために脱落する作品が少なからずあります。ここで言うピントの精度とは、ピント位置がずれてしまっているものはもとより、カメラぶれ、動体ぶれも含んでのことです。その点、いわゆる常連の皆さんの作品はピント精度が常に安定しており、さらには露出や被写界深度も心得ておられます。絵柄うんぬんの前に、まずこの基本ができていることがなによりも大切なのです。
▲最近のデジタルデータの場合はサムネールプリントであら選びした後、実際にモニター上で画像を詳細に検証してゆく。写真は先月号の交通博物館取材時の広田さんのサムネールプリント。

ついでに被写界深度について補足すれば、ブローニー・フィルムの場合はとくに要注意です。広い画面面積に比例して、35ミリ判と同じ画角でもレンズの焦点距離は相対的に長くなり、それとともに同じ絞り値の被写界深度も浅くならざるを得ません。“走り”の場合は高速シャッターが不可欠となり、いきおい絞り込めないためにいよいよ被写界深度が浅くなってしまいます。結果、たとえピントの“芯”はあっても、被写界深度の“薄い”作品となってしまいがちです。選考中ピントルーペを当てながら「35ミリ判で撮っていれば採用できたのに…」と残念に思うケースも稀ではありません。私自身もブローニー・フィルム愛好者ですから、かっちりとした写真を残したいという思いがブローニーを選ばせるのはよくわかりますが、特に“走り”を撮るのは35ミリ判の何倍も難しいと覚悟した方がよいでしょう。

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