鉄道ホビダス

2006年4月25日アーカイブ

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昨年6月にスタートしたこのブログもはやくも11ヶ月目。ありがたいことに今ではページビュー(PV)値も恐ろしいほどの数字となってきました。それだけに今さら表題のテーマを掲げるのは気が重いのですが、本ブログの趣旨からしてもいつかは採り上げねばならないテーマだけに、一周年を目前にしたこの機会に意を決して連載(不定期)を始めたいと思います。
▲弊社新刊の数々。毎月30タイトルほどが発行されている。

まずは「本」の基礎知識
毎年4月の入社式後の新人研修で、本とは、出版とは…と講義を行っているのですが、まずは一般の方はあまりご存知ない「本」に関する基礎知識からお話することにしましょう。ひと口に「本」と言っても実にさまざまな種類がありますが、同人誌などの一般流通を前提としていないものは別として、私たち出版側から見ると、「本」はほとんど2種類に分類されます。それは「書籍」か「雑誌」かです。より正確に言うならば、その中間に位置づけられる「ムック」(MagazineとBookの合成語)やさらには「マルチメディア」などというジャンルもありますが、基本は「書籍」か「雑誌」の2種類です。ではこの両者はどう違うのでしょうか。毎年研修初日に新入社員に思いつくこの違いを発表させるのですが、たいてい出てくる回答は以下のようなものです。
・表紙がしっかりしているのが書籍。
・著者名が表紙に書いてあるのが書籍。
・通巻号数が入っているのが雑誌。
・背がない“中綴じ”のものは雑誌。
等々、まぁ一般的感覚からすればあながち的外れではありませんが、実はこれらはどれも不正解なのです。「書籍」か「雑誌」かは外見上の差ではほとんど区別されておらず、たとえば“中綴じ”の通巻番号入りの本を「書籍」として出版することも理屈から言えば不可能ではありません。では両者の差は何かというとこのようになります。
・自社以外の広告が入れられるのが雑誌。
・再版(増刷)できるのが書籍。
・雑誌の場合はノンブル(ページ数の表記)を表紙から起算する。(RMも表紙が1ページとなっています)
などです。もちろんこれ以外に私たち出版を生業とする者にとっては返品サイト、入金サイト(基本的に書籍の入金サイトは長い)の違いが極めて重要です。このようなそれぞれのメリット、デメリットを勘案してどちらにするかを選ぶのは出版社の裁量で、実は本の見てくれとはほとんど関係ないことなのです。

IMGP6488n.jpgところでお手元の「本」をひっくり返して裏表紙(専門的には“表4”と言います)をご覧になってみてください。「法文」と呼ばれる発行所等の法定文字とともにお馴染みのバーコード、さらには文字コードが入っているはずです。ここでも「書籍」か「雑誌」かを容易く見分けることができます。「雑誌」は定価の周囲に「雑誌コード」の表記があるのですぐにわかります。『レイル・マガジン』の雑誌コードは「19645」で、このコードはもちろん固有のアイデンティティーとなっています。ちなみに、頭の「1」は月刊誌(「0」も)を示し、「2」「3」は週刊誌、「4」「5」はコミック、「6」はムックを示しています。
▲『レイル・マガジン』本誌最新号のバーコード部。定期雑誌はその本誌(奇数コード)に対して1冊増刊(偶数コード)を発行することができる。

IMGP6487n.jpgついでにバーコードの脇についている13桁+5桁の数字の意味ですが、現在発売中のRMを例にとると以下のようになっています。
4910196450663 01048
最初の3文字「491」は日本の定期刊行物を示すフラグ、次の「0」は予備桁で、その次の「19645」が『レイル・マガジン』本誌(増刊の場合は偶数の19646)のアイデンティティー、次の「06」が6月号、その次の「6」は2006年発行、13桁目が「チェックデジット」(検算数字)となっています。末尾につく5桁は予備桁「0」+本体価格(10円)です。これを総合すると、「日本で発行された定期刊行物(491)で月刊(1)『レイル・マガジン』本誌(9645)で6月号(06)、発行年は2006年(6)で本体価格は1048円」という意味だとわかります。
ついでに13桁目のチェックデジットの計算方法ですが、これはもう「へぇ?」的雑学でしかありませんが、以下のような計算方式なのです。
「偶数桁の総和の3倍に奇数桁の総和を足して得られる数の下一桁を0にする負数」…文系の人間には頭が破裂してしまいそうですが、やはり今月号を例にとると以下のような計算となります。
偶数桁は9・0・9・4・0・6でこの総和は28、まずこれを3倍して84という数字を得ます。次に奇数桁4・1・1・6・5・6の総和23をこれに足すと合計は107となります。この下一桁「7」を「0」にする負数、つまり「3」が今回のチェックデジットとなるわけです。
しょっぱなからかなり脱線してしまいましたが、次回からは本題、『レイル・マガジン』の作り方に入ることにしましょう。
▲増刊号の『国鉄時代』の表記はコードが偶数となっている(上)。一方、「書籍」扱いの『RM LIBRARY』はISBNコードで、定価も税別表記となっている(下)。ちなみに「定価」と表記できるのは「再販売価格維持」制度のもとの新聞・書籍・雑誌等だけで、それ以外は「価格」や「メーカー小売価格」としなければならない。

レイル・マガジン

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